ローマ 1章16-17節
福音には、神の義が啓示されていますが、それは、初めから終わりまで信仰を通して実現されるのです。 ローマの信徒への手紙 1章17節
信仰のみ ―宗教改革の三大原理―
宗教改革の三大原理といわれるものは、「聖書のみ、信仰のみ(恵みのみ)、万人祭司」です。このうち、「信仰のみ」が改革派でもルーテル派でも強調されています。実際、ルターの改革運動は、ローマの信徒への手紙1…
ローマ 3章23-25節
人は皆、罪を犯して神の栄光を受けられなくなっていますが、ただキリスト・イエスによる贖いの業を通して、神の恵みにより無償で義とされるのです。 ローマの信徒への手紙 3章23節~24節
恵みのみ ―宗教改革の三大原理―
「信仰のみ」と「恵みのみ」はコインの裏表の関係のように切り離すことができません。宗教改革の三大原理ではひとつと見なされています。 ローマの信徒への手紙といわず、パウロの書簡を熟読すると、パウロの神学の…
2テモテ 3章16節
聖書はすべて神の霊の導きの下に書かれ、人を教え、戒め、誤りを正し、義に導く訓練をするうえに有益です。 テモテへの手紙二 3章16節
聖書のみ ―宗教改革の三大原理―
宗教改革の三大原理のうちで最も基本的なものは、と問われると、わたしは「聖書のみ」を挙げたいと思います。これは「聖書の規範性」と言い換えてもよいと思います。聖書信仰は聖書という書物が尊ばれるだけに留ま…
詩編 30編
あなたはわたしの嘆きを踊りに変え
粗布を脱がせ、喜びを帯としてくださいました。 詩編 30編12節
わたしの嘆きを踊りに変える
この詩編は、喜びと賛美に満ちています。しかし、この喜びと賛美は、神の守りによる平穏の内に生み出されたものではありません。 詩人は平穏なとき、言いました。「わたしはとこしえに揺らぐことがない」(7節)。…
マタイ 23章1-12節
「あなたがたのうちでいちばん偉い人は、仕える者になりなさい。」 マタイによる福音書 23章11節
主イエスに倣って人に仕える
律法学者やファリサイ派の人びとは神を信じていました。しかし、彼らは神よりも人に褒められたいと願っていたようです。たとえば、「聖句の入った小箱」と「衣服の房」(5節)は、神の教えや救いの恵みを思い起こす…
創世記 27章
ヤコブは答えた。「あなたの神、主がわたしのために計らってくださったからです。」 創世記 27章20節
主の計らいをへりくだって信じる
神が私たちのために計らってくださる。これは真の神を信じる者の信仰です。しかし、ここでヤコブと母リベカが企てたことは、神の計らいだと言い張るわけにはいきません。 神はリベカに対して、「兄が弟に仕えるよう…
創世記 28章
ヤコブは眠りから覚めて言った。
「まことに主がこの場所におられるのに、わたしは知らなかった。」 創世記 28章16節
主はここにもいてくださる
ヤコブは、エサウの手を逃れて、母リベカの兄、ラバンのもとへ旅立ちました。家族を離れ、ただ一人知らぬ地へ向かうのは、大きな不安が伴ったことでしょう。 彼は、とある場所で一夜を過ごし、夢を見ます。天からの…
創世記 29章
ラバンは彼に言った。「お前は、本当にわたしの骨肉の者だ。」 創世記 29章14節
骨肉のつながりがある幸い
故郷を離れて旅を続け、おじのラバンが住む土地に着いたとき、ヤコブはその娘のラケルに会い、ラバンの家に迎え入れられました。ヤコブが事の次第を話すと、ラバンはヤコブが親族の者であることを認めたのでした。 …
創世記 30章
「わたしが神に代われるというのか。お前の胎に子供を宿らせないのは神御自身なのだ。」 創世記 30章2節
命の主の御心によって生きる
骨肉に会えたヤコブは、ラケルとレアの2人を妻とします。しかし、すぐに2人の妻の間にそれこそ骨肉の争いが起こります。 時代的な背景もあり、ヤコブが2人の妻を持ったこと自体は問題にされていませんが、やはり家…
創世記 31章
「あなたたちのお父さんは、わたしに対して以前とは態度が変わった。しかし、わたしの父の神は、ずっとわたしと共にいてくださった。」 創世記 31章5節
永遠に変わらない主がおられる
ヤコブの2人の妻ラケルとレアの父ラバンは、はじめの内は親族であるヤコブが2人の娘を妻としてくれて、しかもよく働くので喜んでいたと思われます。しかし、ヤコブが故郷に帰りたいと言い出した頃からラバンの思い…
詩編 31編
まことの神、主よ、御手にわたしの霊をゆだねます。
わたしを贖ってください。 詩編 31編6節
自らを神にゆだねる安心
詩人は大変な苦しみを受けています。敵だけでなく、隣人からも嘲られています。親しい人びとから恐れられ、避けられています。周囲の人びとからは死者のようにみなされています。 現代社会を生きる私たちもまた、何…
マタイ 25章1-13節
「だから、目を覚ましていなさい。あなたがたは、その日、その時を知らないのだから。」 マタイによる福音書 25章13節
目を覚まして主を迎える準備をする
主イエスは、世の終わりに再び来られるご自分を花婿にたとえられました。そして、私たち信仰者が花婿を迎える十人のおとめにたとえられています。そのところで、花婿を迎えるためのともし火の油を用意して、花婿と…
創世記 32章
ヤコブは答えた。「いいえ、祝福してくださるまでは離しません。」
創世記 32章27節
祈りの格闘に答えてくださる主なる神
長子の特権を奪ったことをきっかけに、ヤコブは兄エサウとの関係を拗らせていました。その兄との再会を前に、彼の心は不安で満ちていました。どうすれば相手に赦してもらえるか。彼は、主なる神に自分の心を打ち明…
創世記 33章
ヤコブはそれから、先頭に進み出て、兄のもとに着くまでに七度地にひれ伏した。
創世記 33章3節
憐れみ深い主なる神の眼差し
ヤコブはペヌエルでの格闘を経て、主に信頼する者とされました。彼は主に一切の不安を委ね、赦しを乞うため、一族を連れて兄エサウのもとを訪ねます。ヤコブは一族の先頭に立ち、兄エサウのもとに着くまで七度、地…
創世記 34章
シケムの父ハモルがヤコブと話し合うためにやって来たとき、ヤコブの息子たちが野から帰って来てこの事を聞き、皆、互いに嘆き、また激しく憤った。 創世記 34章6節~7節
試みの中で問われる主なる神
ヤコブは兄エサウと和解し、カナン地方にあるシケムの町に天幕を張って住みます。しかし、彼はここで新たな信仰の試みを経験します。 ヤコブの娘ディナが、その土地の首長ヒビ人ハモルの息子シケムによって辱めを受…
創世記 35章
神は彼に言われた。
「あなたの名はヤコブである。しかし、あなたの名はもはやヤコブと呼ばれない。イスラエルがあなたの名となる。」 創世記 35章10節
神の家に招く主なる神
娘ディナが受けた陵辱、息子たちによる報復の連鎖。ヤコブと家族たちはさまざまな試みを経験し、疲れ果てていました。主なる神が、再びヤコブに語りかけられます。「さあ、ベテルに上り、そこに住みなさい。…あなた…
創世記 36章
エサウ、すなわちエドムの系図は次のとおりである。 創世記 36章1節
神の家族の子孫に招く主なる神
神の祝福はアブラハム、イサク、そして父の祝福を得たヤコブへと受け継がれていきます。ヤコブとエサウの父イサクは、満ち足りて死に、2人の息子によって葬られました(35章29節)。神の祝福は、ヤコブの子孫を通し…
詩編 32編
いかに幸いなことでしょう
背きを赦され、罪を覆っていただいた者は。
いかに幸いなことでしょう
主に咎を数えられず、心に欺きのない人は。 詩編 32編1節~2節
罪赦された人こそが幸いな者
あなたの周りには、「主に信頼する者」(10節)や「神に従う人」、「心の正しい人」(11節)はいるでしょうか。このような人びとは、あたかも罪とは無縁の歩みをしているように見えるかもしれません。若いころのわ…
マタイ 25章14-30節
「主人は言った。『忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。』」 マタイによる福音書 25章21節
主人に喜ばれる忠実な良い僕
主人は3人の僕たちに、それぞれ5タラントン、2タラントン、1タラントンを預けて旅に出ました。1タラントンは当時の労働者が20年間働いてようやく稼ぐことができる金額と言われ、決して少ないものではありません。僕…
歴代下 29章
彼は、父祖ダビデが行ったように、主の目にかなう正しいことをことごとく行った。 歴代誌下 29章2節
主の目にかなう正しいこと
南北に分裂したイスラエルの中で、北王国イスラエルの王は、そのほとんどが神の目に悪とされることを行った王でしたが、南王国ユダの王の中には神の目に正しいと評価された王もいます。29章から登場するヒゼキヤも…
歴代下 30-31章
「あなたたちの神、主は恵みと憐れみに満ちておられ、そのもとにあなたたちが立ち帰るなら、御顔を背けられることはない。」 歴代誌下 30章9節
恵みと憐れみに満ちておられる神
ヒゼキヤ王が神殿をきよめ、祭儀を行った29章に続き、30章は過越祭を再開する場面です。かつて主なる神は、エジプトで奴隷生活を強いられていたイスラエルの民を、モーセを通して導き出してくださいました。過越祭…
歴代下 32章
「敵には人の力しかないが、我々には我々の神、主がいて助けとなり、我々のために戦ってくださる。」 歴代誌下 32章8節
神が我々のために戦ってくださる
分裂王国時代の南ユダにおいて、ヒゼキヤ王の礼拝改革が記されるなか、32章では、信仰による勝利が書き留められています。 当時、北のアッシリアはとても強い国でした。アッシリアの王センナケリブは、その勢力を広…
歴代下 33章
神はその祈りを聞き入れ、願いをかなえられて、再び彼をエルサレムの自分の王国に戻された。こうしてマナセは主が神であることを知った。 歴代誌下 33章13節
神はその祈りを聞き入れた
12歳で王となったマナセは、父親のヒゼキヤが死の病から奇跡的に回復して15年の命を延ばされたので、おそらくその間に生まれた子です。神から恵みをいただいて与えられた子ですが、なぜかこの子は父に倣うことがあ…
歴代下 34-35章
王は自分の場所に立って主の御前で契約を結び、主に従って歩み、心を尽くし、魂を尽くして主の戒めと定めと掟を守…ることを誓った。 歴代誌下 34章31節
聖書はなぜ必要なのか
34、35章は、南ユダ王国の中でヒゼキヤ王と同様に礼拝改革を行った王として知られるヨシヤ王の統治の記事です。 ヨシヤ王の礼拝改革は、偶像の一掃、神殿の修復、祭儀の再開など、ヒゼキヤの改革と似ていますが、そ…
歴代下 33編
主に従う人よ、主によって喜び歌え。
主を賛美することは正しい人にふさわしい。 歴代誌下 33章1節
賛美は正しい人にふさわしい
神を賛美する喜びから始まる詩編です。神への礼拝において、賛美は大切な要素の一つです。ただ、歌うことが苦手な方もいらっしゃいます。それゆえに、神を賛美するなど自分にはふさわしくないと感じる方もおられる…
マタイ 25章31-46節
「はっきり言っておく。わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。」 マタイによる福音書 25章40節
主に仕えることとして人に仕える愛
私たちが持っている時間、命、才能、財産、信仰は、元をただすと、すべて神から与えられたものです。ですから、世の終わりの日に私たちは、「あなたは神からいただいたものを、どのように用いたか」と、主イエスか…
歴代下 36章
先祖の神、主は御自分の民と御住まいを憐れみ、繰り返し御使いを彼らに遣わされたが、彼らは神の御使いを嘲笑い、その言葉を蔑み、…愚弄した。 歴代誌下 36章15節~16節
繰り返し御使いを遣わす神
歴代誌下36章には、南ユダ王国が滅亡する内容が記されています。北イスラエルとは違って、南ユダは神の御心にかなった何人かの王が与えられ、礼拝改革がなされるなど、神の民として相応しい姿もありました。けれど…
ミカ 1章
このため、わたしは悲しみの声をあげ
泣き叫び、裸、はだしで歩き回り
山犬のように悲しみの声をあげ
駝鳥のように嘆く。 ミカ書 1章8節
悲しみの声をあげる預言者
紀元前8世紀、神の民イスラエルが南北二つの王国に分裂しておよそ200年後、南のユダ王国に次々と預言者が現れました。アモスやホセアやイザヤ、そしてミカです。 「預言」という漢字が示すとおり、彼らは自分の言葉…
ミカ 2章
わたしの言葉は正しく歩む者に
益とならないだろうか。 ミカ書 2章7節
安住の地へと導く言葉
主なる神の審判が臨むとき、災いなのは、富と力によって人びとに横暴を働いている人びとです。彼らは欲望のままに悪をたくらみ、人びとの土地や住いを容赦なく奪います。それゆえ、主もまた彼らを容赦しません。土…
ミカ 3章
しかし、わたしは力と主の霊
正義と勇気に満ち
ヤコブに咎を
イスラエルに罪を告げる。 ミカ書 3章8節
不正な指導者たちと迷わす預言者
先に庶民を直接に搾取する者たちの罪を暴いたミカは、イスラエルの指導者たちのより大きな罪を指摘します。 「ヤコブの頭たち」の罪は、正義の欠如です。「善を憎み、悪を愛する」彼らの政治は、国民を食い物にして…
毎月、改革派教会を動画で紹介する企画「わたしの街のこの教会」。2023年11月は福岡県北九州市にある「小倉教会」です