マタイ 21章23~32節
何の権威でこのようなことをしているのか。だれがその権威を与えたのか。 マタイによる福音書 21章23-32節
主イエスの権威をめぐって
神殿の境内で教えておられた主イエスに、祭司長と民の長老たちが「何の権威でこのようなことをしているのか」と詰め寄りました。主イエスは彼らの問いに答えずに、「ヨハネの洗礼はどこからのものだったか。天か…
イザヤ 29章
彼らはヤコブの聖なる者を聖とし
イスラエルの神を畏るべきものとする。
心の迷った者も知ることを得
つぶやく者も正しく語ることを学ぶ。(イザヤ29:23-24)
イザヤ書 29章23節~24節
立ち返って神を畏れる者にされる
きょうの箇所では都エルサレムがアリエル(祭壇の炉)と呼ばれて、エルサレムへの激しい裁きが語られています。 預言者の厳しい言葉を前に、私たちは神の前での人間の罪の深さを覚えざるを得ません。「この民…
イザヤ 30章
それゆえ、主は恵みを与えようとして
あなたたちを待ち
それゆえ、主は憐れみを与えようとして
立ち上がられる。
イザヤ書 30章18節
恵みを与えようと待っておられる主
エルサレムを都とするユダ王国は、このとき、アッシリア帝国の脅威にさらされていました。アッシリアは、まともに戦っては勝ち目のない相手です。そこでユダの国はエジプトに助けを求めました。しかし、このこと…
イザヤ 31章
イスラエルの人々よ、あなたたちが背き続けてきた方に立ち帰れ。 イザヤ書 31章:6節
立ち帰れ神の言葉を学び直して
「あなたがたが背き続けてきた」と言われても、それを自覚することは難しかったでしょう。しかし実際に、背き続けた心が、助けを求めてエジプトへと下るという決断に至らせています。確かにエジプトから助けが与え…
イザヤ 32章
見よ、正義によって
一人の王が統治し
高官たちは、公平をもって支配する。 イザヤ書 32章1節
正義によって一人の王が統治し
王は一人です。その王がご自身の正義をもって統治なさいます。その統治は、この世の王たちのようなものではありません。力づくでなされるものではなく、また巧妙に人の心に取り入るようなものでもありません。徹底…
イザヤ 33章
あなたの目は麗しく装った王を仰ぎ
遠く隔たった地を見る。 イザヤ書 33章17節
主を畏れる人の目は見る
誰の目が麗しく装った王を見るのでしょうか。神が与えてくださる知恵と知識を持つ人の心は見ます。心のあるところに確かな宝を持つ人の目は、いろいろなことで試されながらも、望みをかけるべき御方を見ます。また…
詩編 26編
主よ、あなたの裁きを望みます。
わたしは完全な道を歩いてきました。
主に信頼して、よろめいたことはありません。 詩編 26編1節
主のまっすぐな道に立てる
「わたしは完全な道を歩いてきました。主に信頼して、よろめいたことはありません」。26編は、作者が自らの正当性を訴える強い言葉で始まります。どうして作者は、こんな強い言葉で主に訴えるのでしょう。 9節で作…
マタイ 21章33-46節
「だから、言っておくが、神の国はあなたたちから取り上げられ、それにふさわしい実を結ぶ民族に与えられる。」 マタイによる福音書 21章43節
神に反抗し続けたあげくに
ある家の主人が立派なぶどう園を造り、これを農夫たちに貸して旅に出ました。ところが彼らは、収穫を得るためにやってきた主人の僕たちをさんざんな目に遭わせます。主人が自分の息子なら敬ってくれるだろうと考え…
イザヤ 34章
もろもろの国よ、近づいて聞け
もろもろの民よ、耳を傾けよ。
聞け、大地とそこに満ちるすべてのもの
世界とそこに生ずるすべてのものよ。 イザヤ書 34章1節
近づいて聞け耳を傾けよ聞き分けよ
近づいて聞くべきことは、神の報復の日についての言葉です。「まことに、主は報復の日を定められる、シオンにかかわる争いを正すための年を」(8節)。その日は、たとえ見たとしても信じられないような裁きが成し遂…
イザヤ 35章
そのとき、見えない人の目が開き
聞こえない人の耳が開く。
そのとき
歩けなかった人が鹿のように躍り上がる。
口の利けなかった人が喜び歌う。 イザヤ書 35章5節~6節
その時は来たそしてその途上に
「そのとき」とは、キリストが来られた「今」です。キリストを信じる人びとは、それを知ります。洗礼者ヨハネは、主イエスに「ほかの方を待たなければなりませんか」と尋ねました。それへの答えは「目の見えない人…
テトス 1章
そうでないと、健全な教えに従って勧めたり、反対者の主張を論破したりすることもできないでしょう。 テトスへの手紙 1章9節
信頼すべき言葉をしっかり守る
この手紙は、パウロから教会の若い指導者テトスへの手紙です。テトスはクレタ島で、町ごとに長老たちを立てる務めを果たしています。パウロは、長老がどのような人であるべきかをテトスに書き送ります。「そうでな…
テトス 2章
また、祝福に満ちた希望、すなわち偉大なる神であり、わたしたちの救い主であるイエス・キリストの栄光の現れを待ち望むように教えています。 テトスへの手紙 2章13節
待ち望みつつ自らの役割を果たす
年老いた男、年老いた女と若い女、若い男、奴隷に対して、それぞれへの勧めが記されます。こうして、老若男女、さまざまな立場にある信徒が、「救い主である神の教えを、あらゆる点で輝かす」のです(10節)。 これ…
テトス 3章
神は、わたしたちが行った義の業によってではなく、御自分の憐れみによって、わたしたちを救ってくださいました。 テトスへの手紙 3章5節
神の憐れみによる救いに感謝して
使徒パウロは、「すべての善い業を行う用意がなければならないこと」を思い起こすようにと言って、「きょうの聖句」の御言葉を語っています。 私たちが救われたのは、私たちが行った義の業によってではなく、神ご自…
詩編 27編
ひとつのことを主に願い、それだけを求めよう。
命のある限り、主の家に宿り
主を仰ぎ望んで喜びを得
その宮で朝を迎えることを。 詩編 27編4節
ただ一つのことを求める
詩編27編の作者は、「貪欲な敵」により窮地に追い込まれていました。12節に「わたしに逆らって立ち」とあります。以前は従順であった部下や身内が態度を一変させ、「偽りの証人」「不法を言い広める者」を使って作…
マタイ 22章1-22節
「招かれる人は多いが、選ばれる人は少ない。」 マタイによる福音書 22章14節
華やかな婚宴が催された陰で
主イエスのたとえは、私たちのイメージを掻き立てるとともに、私たちの心に刺さるメッセージを含んでいます。 ある王が王子のために婚宴を催しました。王は息子の晴れの舞台である婚宴に多くの客を招こうと考えます…
イザヤ 36章
しかし彼らは、答えてはならないと王に戒められていたので、押し黙ってひと言も答えなかった。 イザヤ書 36章21節
挑発にも誘惑にも惑わされない
アッシリアの長官ラブ・シャケは、ユダのヒゼキヤ王が依り頼んでいた主なる神に対する冒涜の言葉を、民に語ります。「神なんかよりも、アッシリアの軍事力の方が強い」と言わんばかりに。そして、「神に頼ってアッ…
イザヤ 37章
「ケルビムの上に座しておられるイスラエルの神、万軍の主よ。あなただけが地上のすべての王国の神…、あなたこそ天と地をお造りになった方…。」 イザヤ書 37章16節
主なる神の御力のみに依り頼む
ユダのヒゼキヤ王は衣を裂き、粗布を身にまとって主の神殿に行きました。それは、アッシリアに対抗するにあたって、主なる神にではなくエジプトの軍事力に依り頼んだこと(36章9節)に対する悔い改めでした。彼が頼…
イザヤ 38章
命ある者、命ある者のみが、今日の、わたしのようにあなたに感謝し
父は子にあなたのまことを知らせるのです。 イザヤ書 38章19節
神が共にいます時本当に生きる
ユダのヒゼキヤ王は死の病にかかり、今にも、というような状況になりました。彼は預言者イザヤを通して、神から遺言をするよう勧告されます。しかし、死を受け入れられないヒゼキヤ王は涙を流して大いに泣きながら…
イザヤ 39章
「王宮にあるもの、あなたの先祖が今日まで蓄えてきたものが、ことごとくバビロンに運び去られ、何も残らなくなる日が来る、と主は言われる。」 イザヤ書 39章6節
祈りを疎かにした結果おかす過ち
アッシリアの包囲を受けていたユダのヒゼキヤ王にとって、アッシリアに対抗し得るバビロンの王からの見舞いは、とても心強いことでした。バビロンの王の使者から手紙と贈り物を受け取ったとき、ヒゼキヤ王は宝物庫…
創世記 21章
サラは言った。
「神はわたしに笑いをお与えになった。
聞く者は皆、わたしと笑い
(イサク)を
共にしてくれるでしょう。」 創世記 21章6節
感謝と喜びの笑い
子どもが生まれることが考えられないほど高齢のアブラハムとサラに、男の子が与えられました。アブラハムは子どもをイサク(笑い)と名付けました。それは神から示されていた名前です。妻サラは自分の喜びを「神は…
詩編 28編
主をたたえよ。
嘆き祈るわたしの声を聞いてくださいました。 詩編 28編6節
主はわたしの声を聞いてくださった
作者は、「神に逆らう者、悪を行う者」(3節)に、攻撃され続けていました。 絶えることのない攻撃の中で作者は、「わたしに対して沈黙しないでください。あなたが黙しておられるなら、わたしは墓に下る者とされて…
マタイ 22章15-22節
彼らは、「皇帝のものです」と言った。すると、イエスは言われた。「では、皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」 マタイによる福音書 22章21節
神の像をもつわたしたちは神のもの
主イエスが彼の言葉じりをとらえようとする人に言い放ったのが、「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい」という言葉でした。これは人びとの意表を突く言葉でした。 ファリサイ派の弟子たちは、律法に照ら…
創世記 22章
「その子に手を下すな。何もしてはならない。あなたが神を畏れる者であることが、今、分かったからだ。」 創世記 22章12節
自分を退け神に委ねたアブラハム
アブラハムに試練が与えられます。神が与えてくださった愛する一人息子イサクを、自分の手で殺していけにえとして献げよ、と神ご自身がお命じになったのです。それだけでも耐えがたいことですが、これでは、そもそ…
創世記 23章
「わたしの願いを聞き入れてくださるなら、どうか、畑の代金を払わせてください。どうぞ、受け取ってください。」 創世記 23章13節
神とこの世に対して誠実に生きる
アブラハムの妻、サラが死にました。しかし、アブラハムは墓にするべき土地を所有していません。アブラハムは「寄留者」(4節)です。アブラハムは、この地上を旅人として生きているのです。 アブラハムはここで土…
創世記 24章
僕がまだ祈り終わらないうちに、見よ、リベカが水がめを肩に載せてやって来た。 創世記 24章15節
思慮を尽くして神に委ねる
アブラハムは息子イサクを結婚させようと考え、息子にふさわしい相手を選ぶために、僕を遣わしました。 僕は、ある町で、ふさわしい人を探し始めます。しかし、それは、町中を歩き回り、情報を集め、面談するような…
創世記 25章
イサクは、妻に子供ができなかったので、妻のために主に祈った。その祈りは主に聞き入れられ、妻リベカは身ごもった。 創世記 25章21節
神の時を待ちながら祈りつづける
結婚したイサクでしたが、なかなか子どもが与えられませんでした。そのため、イサクは妻のために主に祈りました。その祈りは聞き入れられ、妻は身ごもりました。 26節には、リベカが子を産んだとき、イサクは60歳で…
創世記 26章
「主があなたと共におられることがよく分かったからです。」 創世記 26章28節
神への感謝と執着からの解放
イサクはペリシテ人の王アビメレクのところに寄留していましたが、井戸を埋められるという嫌がらせを受け、出て行くように言われてしまいます。 出て行った先でイサクは井戸を掘ります。しかし、その地の人びとは井…
詩編 29編
主の御声は力をもって響き
主の御声は輝きをもって響く。 詩編 29編4節
今も響き続ける主の御声
29編は、7回も「主の御声」「主の御声」と繰り返されています。 「主の御声」は輝きをもって響き、レバノンの杉を砕きます(5節)。「輝き」とは近寄りがたい権威を、「レバノン杉」とは地上の権力や富を象徴する言…
マタイ 22章23-40節
イエスはお答えになった。「あなたたちは聖書も神の力も知らないから、思い違いをしている。」 マタイによる福音書 22章29節
復活をもたらす神の力
神殿での主イエスと宗教的指導者たちの議論は熾烈になりました。7人の兄弟と次々と結婚した女性が復活の時には誰の妻になるのかと、サドカイ派の人びとが質問をしたときのことです。主イエスは、「あなたたちは聖書…
1コリント 11章23-34節
だれでも、自分をよく確かめたうえで、そのパンを食べ、その杯から飲むべきです。 コリントの信徒への手紙一 11章28節
宗教改革 ― それは聖餐改革
宗教改革の「改革」は、元の健全な状態に戻すことを意味します。「宗教」全般の改革を意味しますが、厳密に表現するならば、「教会改革」を指します。当時のローマ・カトリック教会の現状を憂い、批判し、改革を目…
1コリント 4章16節
だから、憐れみを受け、恵みにあずかって、時宜にかなった助けをいただくために、大胆に恵みの座に近づこうではありませんか。 コリントの信徒への手紙一 4章16節
万人祭司 ― その意味とその恵みと
改革されるべき16世紀の教会は、教会のあらゆる営みを聖職者たちが独占していました。教会は二層に分かれていました。上の層は聖職者で、下の層が聖職者以外の信者です。いわゆる俗人(非聖職者)は、教会において…
毎月、改革派教会を動画で紹介する企画「わたしの街のこの教会」。2023年10月は福岡県福岡市にある「長丘教会」です