黙示録 5章
わたしはまた、玉座と四つの生き物の間、長老たちの間に、屠られたような小羊が立っているのを見た。小羊には七つの角と七つの目があった。この七つの目は、全地に遣わされている神の七つの霊である。小羊は進み出て、玉座に座っておられる方の右の手から、巻物を受け取った。 ヨハネの黙示録 5章6節~7節
巻物を受け取る小羊
黙示録 6章
また、見ていると、小羊が第六の封印を開いた。そのとき、大地震が起きて、太陽は毛の粗い布地のように暗くなり、月は全体が血のようになって、天の星は地上に落ちた。…神と小羊の怒りの大いなる日が来たからである。だれがそれに耐えられるであろうか。 ヨハネの黙示録 6章12節~17節
怒りの大いなる日が来た
七つの封印で固く封じられていた巻物が、次々に小羊、すなわちキリストによって解かれ、これから起こるべきことが明らかにされていきました。それは、最後の日に至るまでの間に引き起こされる、悲惨な災いの連続で…
黙示録 7章
「それゆえ、彼らは神の玉座の前にいて、
昼も夜もその神殿で神に仕える。
…玉座の中央におられる小羊が彼らの牧者となり、
命の水の泉へ導き、
神が彼らの目から涙をことごとく
ぬぐわれるからである。」 ヨハネの黙示録 7章15節~17節
目から涙をぬぐわれて
ヨハネは招かれ、摂理に基づいて今後起こるべき出来事を垣間見ました。6章では、神と小羊の怒りという激しい嵐の始まりが示されました。嵐と言えば、黙示録全体が嵐の描写です。そうした厳しい終末的嵐の到来の前に…
歴代下 6章
「主は約束なさったことを実現された。主が約束なさったとおり、わたしは父ダビデに代わって立ち、イスラエルの王座につき、イスラエルの神、主の御名のためにこの神殿を建てた。」 歴代誌下 6章10節
約束を実現される神
主の契約の箱が運び込まれたエルサレム神殿に、主の臨在を表す雲が満ちています。その様子はかつてイスラエルの偉大な指導者モーセが契約の板を授けられた、あのシナイ山での出来事を彷彿させる出来事でした。 ここ…
歴代下 7章
第七の月の23日に王は民を自分たちの天幕に帰らせた。彼らは、主がダビデとソロモンとその民イスラエルになさった恵みの御業を喜び祝い、心は晴れやかであった。 歴代誌下 7章10節
晴れやかな心で
神殿奉献の祭りとそれに続く仮庵の祭りを通して、イスラエルの人びとは2週間にわたって豊かな恵みの時を過ごしました。そして祭りが終わり、「レボ・ハマトからエジプトの川に至るまで」(8節)の広範囲な地域から…
歴代下 8章
そのころソロモンは、前廊の前に築いた主の祭壇の上で、焼き尽くす献げ物を主にささげた。安息日、新月祭、および、年に三度の祝祭日、除酵祭、七週祭、仮庵祭に関してモーセが命じたように、日ごとの定めに従って献げ物をささげた。 歴代誌下 8章12節~13節
まことの繁栄
この章は、神殿建築に7年、王宮建築に13年、合わせて20年にわたる巨大な建設事業を行った後のソロモン王の主な業績を伝えています。ソロモン治世下のイスラエルの繁栄ぶりがうかがえる内容です。 ソロモン王は周辺…
歴代下 9章
ソロモンは、エルサレムで40年間全イスラエルを治めた。ソロモンは先祖と共に眠りにつき、父ダビデの町に葬られ、その子レハブアムがソロモンに代わって王となった。 歴代誌下 9章30節~31節
神の知恵を求め続けよう
父ダビデの後を継いでイスラエルの王として立てられたソロモンは、40年の治世の後、天に召されました。くしくもその在位年数は父ダビデ王と同じでした。 ソロモン王の名声はイスラエル国内にとどまらず、周辺の国々…
黙示録 8章
さて、七つのラッパを持っている七人の天使たちが、ラッパを吹く用意をした。
また、見ていると、1羽の鷲が空高く飛びながら、大声でこう言うのが聞こえた。「不幸だ、不幸だ、不幸だ、地上に住む者たち。なお三人の天使が吹こうとしているラッパの響きのゆえに。」 ヨハネの黙示録 8章6節、13節
災いの到来
七つの封印のうち、今までに六つの封印が開かれましたが、それは罪を犯した人間の罪に起因する災いでした。侵略戦争、経済的搾取などです。人間はこうした罪を犯し、神に背いて破滅の道を歩んできました。ここに、…
黙示録 9章
第五の天使がラッパを吹いた。すると、一つの星が天から地上へ落ちて来るのが見えた。この星に、底なしの淵に通じる穴を開く鍵が与えられ、それが底なしの淵の穴を開くと、大きなかまどから出るような煙が穴から立ち上り、…煙の中から、いなごの群れが地上へ出て来た。 ヨハネの黙示録 9章1節~3節
まことのさばき
9章で、いよいよ第五のラッパが吹かれると、「一つの星が天から地上へ落ちて来るのが見えた。この星に、底なしの淵に通じる穴を開く鍵が与えられ」とあります。擬人化された星、これは天から墜ちた御使いであり、サ…
黙示録 10章
すると、海と地の上に立つのをわたしが見たあの天使が、
右手を天に上げ、
世々限りなく生きておられる方にかけて誓った。…「もはや時がない。第七の天使がラッパを吹くとき、神の秘められた計画が成就する。それは、神が御自分の僕である預言者たちに良い知らせとして告げられたとおりである。」。 ヨハネの黙示録 10章5節~7節
もはや時がない
9章において第五と第六のラッパが吹き鳴らされ、第七のラッパは11章15節で吹き鳴らされますから、第10章は、その間の出来事を記しています。 ここに、「もう一人の力強い天使」が登場します。頭には虹をいただき、…
歴代下 10章
王は民の願いを聞き入れなかった。こうなったのは神の計らいによる。主は、かつてシロのアヒヤを通してネバトの子ヤロブアムに告げられた御言葉をこうして実現された。 歴代誌下 10章15節
王国の分裂
ソロモンの死後、息子レハブアムがイスラエルの王に即位しました。そこへネバトの子ヤロブアムがやって来て、ソロモンがイスラエルの民に課した苛酷な労役を軽くしてくれるよう願い出ました(4節)。レハブアムは、…
歴代下 11章
「『主はこう言われる。上って行くな。あなたたちの兄弟に戦いを挑むな。それぞれ自分の家に帰れ。こうなるように計らったのはわたしだ。』」彼らは主の言葉を聞き、ヤロブアムに向かって行くことなく帰って行った。 歴代誌下 11章4節
主の言葉に従う道
アブサロムの要求をレハブアム王が拒否してしまったために、とうとう十部族は離反してしまいました。それに動揺したレハブアム王は、兵を召集し、その離反した部族をなんとか取り戻そうと戦いを決意しました。 とこ…
歴代下 12章
イスラエルの将軍たちは王と共にへりくだって言った。「主は正しい。」主は彼らがへりくだるのを御覧になった。主の言葉がシェマヤに臨んだ。
「彼らがへりくだったので、わたしは彼らを滅ぼさず、間もなく彼らに救いを与える。」 歴代誌下 12章6節~7節
神に軌道修正を迫られて
レハブアム王は神の言葉に従い、戦うことを諦めました。そのために彼は神からの祝福をいただき、力を増し加えられていきました。人間というのは悲しいもので、そうなると今度は驕り高ぶり、神を忘れてしまうのでし…
歴代下 13章
このとき、イスラエルの人々は屈し、ユダの人々は勝ち誇った。先祖の神、主を頼みとしたからである。 歴代誌下 13章18節
弱い時にこそ強い
レハブアムの子アビヤが南王国ユダの王となりました。彼は北王国に戦いを挑み、両軍が向かい合ったときに、山の上から敵軍に向かって演説をしました。そして、自分たちこそが正統であることを主張しました。ヤロブ…
黙示録 11章
さて、第七の天使がラッパを吹いた。…
「この世の国は、我らの主と、
そのメシアのものとなった。
主は世々限りなく統治される。」
…24人の長老は、…言った。
「今おられ、かつておられた方、全能者である神、主よ、感謝いたします。
大いなる力を振るって統治されたからです。」 ヨハネの黙示録 11章15節~17節
終末の到来の告知
「第七の天使がラッパを吹いた」。とうとう最後のラッパが吹かれました。いったい何が起こるのでしょうか。恐ろしいことが起こるのでしょうか。そうではなく、思いがけない天上の情景が示されました。それは天上の…
黙示録 12章
この巨大な竜、年を経た蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれるもの、全人類を惑わす者は、投げ落とされた。…
「我々の兄弟たちを告発する者…が、
投げ落とされたからである。
兄弟たちは、小羊の血と
自分たちの証しの言葉とで、
彼に打ち勝った。」 ヨハネの黙示録 12章9節~11節
自らの証しの言葉で勝利する
「年を経た蛇」は、エデンの園で神のようになれるとアダムとエバを唆す蛇を思い起こさせます(創3章)。悪魔とサタンは、ギリシア語とヘブライ語の違いだけで、内実は同じで、両者ともこの竜の別名です。 「この巨…
黙示録 13章
わたしはまた、1匹の獣が海の中から上って来るのを見た。…10の王冠があり、頭には神を冒涜するさまざまの名が記されていた。
わたしはまた、もう1匹の獣が地中から上って来るのを見た。この獣は、小羊の角に似た2本の角があって、竜のようにものを言っていた。 ヨハネの黙示録 13章1節、11節
獣の正体
12章は、「竜は海辺の砂の上に立った」で終わり、13章が続きます。そして、第一の獣は海から、第二の獣は地中から、この地に上って来ます。人びとの前に姿を現すのは獣です。この獣とは、「悪魔とかサタンとか呼ば…
歴代下 14章
アサは彼の神、主を呼び求めて言った。「主よ、あなたは力のある者にも無力な者にも分け隔てなく助けを与えてくださいます。わたしたちの神、主よ、わたしたちを助けてください。…あなたはわたしたちの神、主であって、いかなる人間もあなたに対抗することができません。」 歴代誌下 14章10節
神に対抗することができない
アビヤの子アサが南王国ユダの王となりました。彼は敬虔な王でした。あるとき、クシュ人の王ゼラが百万の大軍を率いて攻めて来ました。アサ王は、軍勢ではゼラの足もとにも及びませんでしたが、彼は助け求める神を…
歴代下 15章
長い間、イスラエルにはまことの神もなく、教える祭司もなく、律法もなかった。しかし彼らは、苦悩の中でイスラエルの神、主に立ち帰り、主を求めたので、主は彼らに御自分を示してくださった。 歴代誌下 15章3節~4節
悩みの中で主に立ち帰る
「長い間、イスラエルにはまことの神もなく、教える祭司もなく、律法もなかった」。耳を疑いたくなるような御言葉です。イスラエルとは神に選ばれた神の民のことです。今で言うならば教会のことでしょう。その彼ら…
歴代下 16章
「主は世界中至るところを見渡され、御自分と心を一つにする者を力づけようとしておられる。この事について、あなたは愚かだった。今後、あなたには戦争が続く。」 歴代誌下 16章9節
神と心を一つにする
アサ王の晩年のことです。北王国が国境を侵犯し、要塞を築いた時、アサ王はその北にあるアラムの国の王に金銀を贈りました。そして、北王国との同盟を破棄し、背後から北王国を攻めるように頼んだのでした。この作…
歴代下 17章
主への恐れがユダを取り巻く地域の国々を襲い、ヨシャファトと戦いを交えるものはなかった。 歴代誌下 17章10節
主の憐れみの結果
アサ王の子ヨシャファトが南王国ユダの王となりました。ヨシャファトは神の言葉に従おうと努力し、また国民に神の言葉を教えるために指導者たちを町々に派遣しました。こうして王と国民が神の言葉に従おうと努力し…
黙示録 14章
また、わたしが見ていると、見よ、小羊がシオンの山に立っており、小羊と共に14万4千人の者たちがいて、その額には小羊の名と、小羊の父の名とが記されていた。
……この者たちは、小羊の行くところへは、どこへでも従って行く。 ヨハネの黙示録 14章1節、4節
小羊の勝利に連なる希望
この章は、厳しい戦いを強いられている者に、終末の完成を垣間見せます。海辺に立つ竜は敗北し、小羊がシオンの山に立ち、獣の像を拝むことをしなかった者たちが小羊に従っています。竜と2匹の獣は、どのようにして…
黙示録 15章
彼らは、神の僕モーセの歌と小羊の歌とをうたった。
「全能者である神、主よ、
あなたの業は偉大で、
驚くべきもの。
諸国の民の王よ、
…
聖なる方は、あなただけ。
すべての国民が、来て、
あなたの前にひれ伏すでしょう。
あなたの正しい裁きが、
明らかになったからです。」 ヨハネの黙示録 15章3節~4節
モーセの歌と小羊の歌
「神の怒りがその極みに達」し、「神の怒りが盛られた七つの金の鉢」は、天使の手に渡っています(1、7節)。神の怒りは、竜に対して、また、獣の像を拝ませる人間とその像を拝む人間に向けられています。そして、…
黙示録 16章
人間は、激しい熱で焼かれ、この災いを支配する権威を持つ神の名を冒涜した。そして、悔い改めて神の栄光をたたえることをしなかった。 ヨハネの黙示録 16章9節
悔い改めのない恐ろしさ
七つの鉢に盛られている神の怒りが地上に注がれます。出エジプトの際にファラオの頑なさの故に十の災いが起こったように、七つの災いが引き起こされます。 第三の災いは、水が血に変わったナイル川のように、すべて…
歴代下 18章
イスラエルの王はヨシャファトに答えた。「もう一人、主の御旨を尋ねることのできる者がいます。しかし、彼はわたしに幸運を預言することがなく、いつも災いばかり預言するので、わたしは彼を憎んでいます。イムラの子ミカヤという者です。」 歴代誌下 18章7節
受け入れ難くても
ヨシャファト王は神の言葉に従ったので、神に祝福され、富と名声を得ました。ところが彼は、北王国のアハブ王の娘アタルヤを息子ヨラムの嫁に迎えた、というのです(1節)。アハブと言えば、カナン人の神バアルの信…
歴代下 19章
先見者ハナニの子イエフは、ヨシャファト王の前に進み出て言った。「悪人を助け、主を憎む者の友になるとは何事ですか。そのため、主の怒りがあなたに下ります。」 歴代誌下 19章:2節
真実の友
ヨシャファト王はアハブ王と同盟を結び、愚かな戦争に協力したために、危うく命を落とすところでした。預言者イエフは、そのような彼を「悪人を助け、主を憎む者の友になるとは何事ですか」と責め立てました。この…
歴代下 20章
彼は言った。「すべてのユダよ、エルサレムの住民とヨシャファト王よ、よく聞け。主はあなたたちにこう言われる。『この大軍を前にしても恐れるな。おじけるな。これはあなたたちの戦いではなく、神の戦いである。』」 歴代誌下 20章15節
神の戦い
ヨシャファト王がアハブ王と同盟を結んだことを悔い改めた直後、モアブとアンモンとエドムの連合軍が攻めて来ました。三大宿敵が攻めて来たのですから、これは一大事です。ヨシャファト王は神に祈ります。「神よ、……
歴代下 21章
民は、その先祖のために火をたいたようには、彼のために火をたくことをしなかった。 歴代誌下 21章19節
愚かな王の末路
ヨシャファトの次にユダの王となったのは、子のヨラムでした。ヨラムは、彼以前の王たちにもまして悪く愚かな王でした。彼は王座を奪われることを恐れて、自分の兄弟すべてと国の高官の何人かを退けました。その統…
黙示録 17章
すると、天使がわたしにこう言った。「なぜ驚くのか。わたしは、この女の秘められた意味と、女を乗せた獣、七つの頭と十本の角がある獣の秘められた意味とを知らせよう。 ヨハネの黙示録 17章7節
秘められた意味を知る
獣とそこに乗った女を見て驚くヨハネに対して、天使はその秘められた意味を知らせようと言います。それは神を冒涜する悪しき力であり、教会を迫害する力でした。信仰者は、悪の現実をしっかりと見つめなければなり…
黙示録 18章
地上の商人たちは、彼女のために泣き悲しむ。もはやだれも彼らの商品を買う者がないからである。その商品とは、金、銀、宝石…奴隷、人間である。 ヨハネの黙示録 18章11節~13節
真に人間らしく
信仰者たちを苦しめたローマ帝国が「大バビロン」と呼ばれています(2節)。そこには、暴力的な力だけではなく富の力がありました。地上の王たちと共に多くの商人たちが、ローマ帝国にある数々の商品を求め、自らそ…
神の右の御手に巻物、黙示録がありました。この巻物には、神の摂理によるこれから起こる出来事が記されていましたが、封印されていました。御使いの一人が、「封印を解いて、この巻物を開く」、即ち神の御心・摂理…