目から涙をぬぐわれて | ヨハネの黙示録 7章

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ヨハネの黙示録 7章

「それゆえ、彼らは神の玉座の前にいて、
昼も夜もその神殿で神に仕える。
…玉座の中央におられる小羊が彼らの牧者となり、
命の水の泉へ導き、
神が彼らの目から涙をことごとく
ぬぐわれるからである。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ヨハネの黙示録 7章15節~17節

目から涙をぬぐわれて

ヨハネは招かれ、摂理に基づいて今後起こるべき出来事を垣間見ました。6章では、神と小羊の怒りという激しい嵐の始まりが示されました。嵐と言えば、黙示録全体が嵐の描写です。そうした厳しい終末的嵐の到来の前に、一人の天使が現れ、嵐を押さえ、神の僕たちの額に刻印を押し続けていきました。これは出エジプトの時、屠った羊の血を家の鴨居に塗って主の災いを通り過ぎさせた印と同じです。裁きの災いから神の僕たちを守ろうとしておられるのです。そればかりではありません。

場面は一転し、刻印を押された神の民の姿が映し出されます。あらゆる国民から選び出された、過去・現在・未来の神の民です。地上の世界では、キリスト者に迫害と殉教の苦難の日々がなお続きますが、小羊であるキリストが直接、彼らの牧者となり、彼らの目の涙をぬぐい取ってくださいます。何と大きな恵みでしょうか。この地上で報われることがなくとも、牧者であるキリストはすべてを見ていてくださいます。苦難の中で流す涙をその手でぬぐい取ってくださいます。苦難は、無駄にはなりません。

田中 茂樹