エレミヤ 3章
背信の女イスラエルよ、立ち帰れと
主は言われる。
エレミヤ書 3章12節
背いた者をいやす神
預言者エレミヤは、南ユダの神に対する霊的な姦淫を説明するために、夫婦の不貞という痛ましいイメージで語ります。申命記24章1~4節によれば、離婚した女性が他の人と結婚した後、最初の夫のもとに戻ることは禁じ…
エレミヤ 4章
まことに、主はこう言われる。
「大地はすべて荒れ果てる。
しかし、わたしは滅ぼし尽くしはしない。」 エレミヤ書 4章27節
わたしはあなたを滅ぼさない
エレミヤ書4章には深く激しい描写がみられます。イメージと感情に富んだこの箇所は、主との契約を破ることの重大さと、それに続く悲惨な結末を厳粛に思い起こさせるものです。冒頭は悔い改めへの呼びかけです。主は…
エレミヤ 5章
エルサレムの通りを巡り
よく見て、悟るがよい。
…ひとりでもいるか
正義を行い、真実を求める者が。
いれば、わたしはエルサレムを赦そう。 エレミヤ書 5章1節
正義を行い真実を求める者
神はエルサレムを救うために、ただ一人の正しい者を探されます。「ひとりでも」と1節にあるように、神はたった一人でも正しい人がいれば救おうと思われていたのです。神はどこまでも人びとの罪を赦そうとなさるお方…
エレミヤ 6章
わたしはあなたをわが民の中に
金を試す者として立てた。
彼らの道を試し、知るがよい。 エレミヤ書 6章27節
民の中の金を試す預言者
前の2つの章に引き続き、迫り来る裁きを記します。主なる神は嘆いています。「誰に向かって語り、警告すれば、聞き入れるのだろうか。…見よ、主の言葉が彼らに臨んでも、それを侮り、受け入れようとしない」(10節…
レビ 2章
祭司はこの穀物の献げ物から一部を取り分け、しるしとして祭壇で燃やして煙にする。これが燃やして主にささげる宥めの香りである。 レビ記 2章9節
しるしとしてささげる穀物の献げ物
穀物の献げ物は、焼き尽くす献げ物をささげたあとに続けてささげられたものです。小麦粉にオリーブ油を注ぎ、乳香を載せて祭司のもとに持っていくと、「祭司の1人がその中からオリーブ油のかかった上等の小麦粉一つ…
詩編 59編
わたしは御力をたたえて歌をささげ
朝には、あなたの慈しみを喜び歌います。
あなたはわたしの砦の塔、苦難の日の逃れ場。 詩編 59編17節
あなたはわたしの砦の塔
表題(1節)に「サウルがダビデを殺そうと、人を遣わして家を見張らせたとき」とあるように、この詩は、サウル王から命を狙われていたダビデが、神の助けと守りを願い求めている詩です。 サウル王は、ダビデの家に…
マルコ 6章1-13節
旅には杖一本のほか何も持たず、パンも、袋も、また帯の中に金も持たず、… マルコによる福音書 6章8節
主が導いてくださる宣教の旅へ
主イエスは、十二弟子を宣教の旅に派遣されました。一本の杖のほかは何も持たなくても大丈夫、と送り出してくださいました。この十二弟子の派遣の前に、主イエスが故郷で人びとの不信仰に驚かれた話が記されていま…
エレミヤ 7章
「わたしの名によって呼ばれるこの神殿は、お前たちの目に強盗の巣窟と見えるのか。そのとおり。わたしにもそう見える、と主は言われる。」 エレミヤ書 7章11節
強盗の巣窟と見えるのか
主なる神は、神殿で礼拝をささげるイスラエルの人びとに、この神殿がお前たちの目に強盗の巣窟に見えるのかと叱責されました。神の神殿がまるで強盗の巣窟のようになっているということです。強盗の巣窟とは、強盗…
エレミヤ 8章
彼らを集めようとしたが…
ぶどうの木にぶどうはなく
いちじくの木にいちじくはない。
葉はしおれ、わたしが与えたものは
彼らから失われていた。 エレミヤ書 8章13節
主なる神が与えてくださった
「ぶどうの木にぶどうはなく、いちじくの木にいちじくはない」。これは、神の民イスラエルが失われていたということです。主なる神は、「わたしはあなたを、甘いぶどうを実らせる確かな種として植えたのに、どうし…
エレミヤ 9章
わたしこそ主。
この地に慈しみと正義と恵みの業を行う事
その事をわたしは喜ぶ、と主は言われる。 エレミヤ書 9章23節
愛の神正義の神十字架の神
主なる神は、偶像を礼拝するイスラエルの民に「剣を送って彼らを滅ぼし尽くす」と言って、裁きの言葉を告げられます(15節)。神は、御言葉に逆らうばかりのイスラエルの民に多くの預言者を遣わして、神の御前に立…
エレミヤ 10章
天に現れるしるしを恐れるな。
それらを恐れるのは異国の民のすることだ。 エレミヤ書 10章2節
人は恐れに捕らえられやすい存在
預言者エレミヤの時代のイスラエルの民の最大の問題は、経済的な困難でも社会的な困難でもありません。偶像礼拝をする信仰の問題でした。 当時の人びとの生活は、恐れと不安の中にありました。農業技術が発達してい…
レビ 3章
祭司はこれを祭壇で燃やして煙にする。これが燃やして主にささげる食物である。 レビ記 3章11節
神との親しいまじわりへ
レビ記3章に記される和解の献げ物には、牛、羊、山羊が用いられました。動物の脂肪、および腎臓と肝臓の尾状葉は、燃やして主にささげられます。「これが燃やして主にささげる食物である」と記されます。残りの部分…
詩編 60編
どうか我らを助け、敵からお救いください。
人間の与える救いはむなしいものです。 詩編 60編13節
神と共に我らは力を振るいます
イスラエルの王となったダビデは、まわりの国々との戦いに勝つたびに、その支配を広げていきました。それはサム下8章6節に「主はダビデに、その行く先々で勝利を与えられた」と書かれているように、神が助けてくだ…
マルコ 6章14-29節
ヨハネは正しい聖なる人であることを知って、彼を恐れ、保護し、また、その教えを聞いて非常に当惑しながらも、なお喜んで耳を傾けていた…。 マルコによる福音書 6章20節
その教えに喜んで耳を傾ける
ヘロデ王は、神の言葉に逆らう生活をしていましたが、ヨハネの教えに喜んで耳を傾けていました。「非常に当惑しながらも、なお」という表現から、ヘロデ王の複雑な心情が伝わります。ヘロデ王ほどではなくても、私…
エレミヤ 11章
わたしに見させてください
あなたが彼らに復讐されるのを。
わたしは訴えをあなたに打ち明け
お任せします。 エレミヤ書 11章20節
正しい裁きを神に求めて神に委ねる
エレミヤのメッセージは、民の罪を糾弾する厳しいものでした。そのため、民からの怒りを買い、彼は次第に孤立していきます。 主が知らせてくださったので(18節)、エレミヤは故郷アナトトの人びとが自分の命をねら…
エレミヤ 12章
あなたが徒歩で行く者と競っても疲れるなら
どうして馬で行く者と争えようか。 エレミヤ書 12章5節
将来を見通す神に信頼して祈り続ける
神への愛と従順にもかかわらず、エレミヤを取り巻く状況は非常に難しいものでした。エレミヤが語る神の言葉は厳しい批判の言葉だったので、それを聞きたくない故郷の人びとは彼の命をねらうほどでした。 エレミヤが…
エレミヤ 13章
あなたたちの神、主に栄光を帰せよ
闇が襲わぬうちに
足が夕闇の山でつまずかぬうちに。 エレミヤ書 13章16節
闇が襲わぬうちに栄光を神に
民に対する神の裁きは差し迫っていました。夕暮れ時に山路に入ると、日が暮れて途端に足元が見えなくなります。今はまだ明るいと思っていても、すぐに暗闇に包まれて辺りが見渡せなくなるものです。 同じように、エ…
エレミヤ 14章
「わが主なる神よ、預言者たちは彼らに向かって言っています。『…わたしは確かな平和を、このところでお前たちに与える』と。」 エレミヤ書 14章13節
真実の言葉に人を生かす命がある
神に背くイスラエルの民は、真実の神の言葉ではなく、聞いて心地よい言葉にばかり耳を傾けていました。 偽預言者たちは、「お前たちは剣を見ることはなく、飢饉がお前たちに臨むこともない。わたしは確かな平和を、…
レビ 4章
これは過って主の戒めに違反し、禁じられていることをしてそれを一つでも破ったときの規定である。 レビ記 4章2節
過ったときのための贖罪の献げ物
レビ記4章は、贖罪の献げ物についてです。聖書協会共同訳聖書では「清めのいけにえ」と訳されています。罪の清めに関係する献げ物です。 2節にこうあります。「イスラエルの人々に告げてこう言いなさい。これは過っ…
詩編 61編
あなたの幕屋にわたしはとこしえに宿り
あなたの翼を避けどころとして隠れます。 詩編 61編5節
心が挫けるときあなたを呼ぶ
3節で「心が挫けるとき、地の果てからあなたを呼びます。高くそびえる岩山の上に、わたしを導いてください」と歌っているように、この詩を作ったダビデは、多くの苦難と試練を経験した人でした。何度も心が挫けると…
マルコ 6章30-34,53-56節
イエスは舟から上がり、大勢の群衆を見て、飼い主のいない羊のような有様を深く憐れみ、いろいろと教え始められた。 マルコによる福音書 6章34節
飼い主のいない羊を憐れまれる主
舟で出発した主イエスを追いかけて、大勢の群衆が湖の向こう岸までやってきました。後から追いかけて来たのではなく、先回りをして待ち構えていました。この群衆を、イエスは「飼い主のいない羊のようだ」と形容さ…
2ヨハネ 1-13節
父である神と、その父の御子イエス・キリストからの恵みと憐れみと平和は、真理と愛のうちにわたしたちと共にあります。 ヨハネの手紙二 3節
真理と愛キリストの教え
きょうの箇所で、使徒ヨハネは初代教会が置かれている状況を踏まえて信徒たちに必要な勧めをしています。そこには、偽りの教えを助長する異端者から教会を守ろうとする牧会的な配慮が含まれています。当時、信仰か…
3ヨハネ 1-15節
愛する者よ、あなたの魂が恵まれているように、あなたがすべての面で恵まれ、健康であるようにと祈っています。 ヨハネの手紙三 2節
真理と愛を証しして歩みなさい
ヨハネの手紙二のように、ヨハネの手紙三も、初代教会の歴史的な背景の理解を求めています。当時、教会内には分裂を起こし、人を惑わす者たちがいました。それゆえ、使徒ヨハネは、そのような教会のために巡回教師…
エレミヤ 15章
なぜ、わたしの痛みはやむことなく
わたしの傷は重くて、いえないのですか。 エレミヤ書 15章18節
神の真実の御言葉が実現するために
背信のイスラエルに対する神の拒絶はいよいよ厳しさを増し、もはやどのような偉大な神の人が祈っても、ご自分は民を顧みない(1節)、とまで言われます。真実の言葉に敵意を抱く民衆と、神の厳しい責めの板挟みにあ…
エレミヤ 16章
わたしの目は、彼らのすべての道に注がれている。彼らはわたしの前から身を隠すこともできず、その悪をわたしの目から隠すこともできない。 エレミヤ書 16章17節
神は私たちのすべての罪をご覧になって
神はエレミヤに、結婚すること、葬儀へ参加すること、宴会へ列席することの三つを禁じられました(1~8節)。つまり、喜ぶことも、悲しむことも禁止されたのです。それは、これから訪れるイスラエルの破滅と、その…
レビ 5章
祭司が彼のために主の御前で罪を贖う儀式を行うと、責めを負ったすべてのことに赦しが与えられる。 レビ記 5章26節
すべての罪が赦される賠償の献げ物
レビ記5章14節から、賠償の献げ物について記されます。神に対して罪を犯したときは、罪の償いとして動物の犠牲をささげ、隣人に対して罪を犯したときは物質的な償いをすることが定められています。それも、五分の一…
詩編 62編
わたしの魂よ、沈黙して、ただ神に向かえ。
神にのみ、わたしは希望をおいている。 詩編 62編6節
沈黙してただ神に向かう
この詩を作ったダビデを取り巻く状況は、「亡きものにしようとして一団となり、人を倒れる壁、崩れる石垣とし、人が身を起こせば、押し倒そうと謀る。常に欺こうとして、口先で祝福し、腹の底で呪う」(4、5節)と…
ヨハネ 6章1-15節
さて、イエスはパンを取り、感謝の祈りを唱えてから、座っている人々に分け与えられた。また、魚も同じようにして、欲しいだけ分け与えられた。 ヨハネによる福音書 6章11節
信仰の成長と主イエスのテスト
主イエスは、私たちの信仰を成長させるために試みること、つまりテストをなさいます。そして、「主イエスならできます」、という信仰へますます深められるように導かれます。 あるとき、男だけで五千人の大勢の人た…
エレミヤ 17章
祝福されよ、主に信頼する人は。
主がその人のよりどころとなられる。
彼は水のほとりに植えられた木。 エレミヤ書 17章7節~8節
人間ではなく神に信頼する
捕囚の裁きを知らされたエレミヤは、預言者の務めに苦悩しながらも、神の真実な言葉を語り続けました。 ここには2種類の人間が対比されています。人間に信頼を置く者と、主なる神に信頼を置く者です。ユダの民は、…
エレミヤ 18章
主からエレミヤに臨んだ言葉。「立って、陶工の家に下って行け。そこでわたしの言葉をあなたに聞かせよう。」 エレミヤ書 18章1節~2節
立って陶工の家に下って行け
陶工は土から器を形造る働き人。作業場で粘土を踏みこね、その塊を切り分け、ろくろに乗せます。両足でろくろを回し、両手で器の形に整えます。出来損なったら、粘土に戻して練り直し、満足いくまで何度でも器を整…
エレミヤ 19章
主の言葉を聞け。イスラエルの神、万軍の主はこう言われる。見よ、わたしは災いをこのところにもたらす。それを聞く者は耳鳴りがする。 エレミヤ書 19章3節
聞く者は皆耳鳴りを起こす
紀元前7世紀、北イスラエルを滅ぼし、南ユダを脅かしたアッシリアが衰退したため、ユダの王族とエルサレムの市民は束の間の平和を得ます。人びとは、城壁内では神殿祭儀をささげながら、城壁外では罪なき者を処刑し…
毎月、改革派教会を動画で紹介する企画「わたしの街のこの教会」。2024年7月は愛知県春日井市にある「高蔵寺教会」です。