神に反抗し続けたあげくに | マタイによる福音書 21章33-46節

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マタイによる福音書 21章33-46節

「だから、言っておくが、神の国はあなたたちから取り上げられ、それにふさわしい実を結ぶ民族に与えられる。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 マタイによる福音書 21章43節

神に反抗し続けたあげくに

ある家の主人が立派なぶどう園を造り、これを農夫たちに貸して旅に出ました。ところが彼らは、収穫を得るためにやってきた主人の僕たちをさんざんな目に遭わせます。主人が自分の息子なら敬ってくれるだろうと考えて送った、その息子を彼らはぶどう園の外で殺してしまいます。彼らは何としても収穫を自分たちのものにしようとしたのです。

この「ぶどう園と農夫」のたとえに登場する主人は神を、農夫たちはイスラエルの宗教指導者を、僕たちは預言者を指します。そして、主人の息子はイエス・キリストです。読む者の想像力を掻き立てるたとえではありますが、その意味は深刻です。それはイスラエルが主なる神に繰り返して反抗したあげくに破綻に至ることを告げているからです。

しかしこの破綻を通して大どんでん返しが起こります。神はイスラエルから神の国を取り上げて、ふさわしい実を結ぶ民族に与えられます。なんとイスラエルの破綻を経て、新しい神の民である教会が起こされるというのです。そして肉のイスラエルに代わって、真のイスラエルたる教会が神の国の宣教を担うことになります。こうして、神の国は一つの民族の枠を越えて、広く宣べ伝えられて、証しされることになるのです。

【祈り】

私たちの罪と不信仰を越えて、神の国を広めようとされるあなたの宣教の熱意をおぼえます。

細田 眞(福島伝道所)