ただ一つのことを求める | 詩編 27編

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詩編 27編

ひとつのことを主に願い、それだけを求めよう。
命のある限り、主の家に宿り
主を仰ぎ望んで喜びを得
その宮で朝を迎えることを。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 27編4節

ただ一つのことを求める

詩編27編の作者は、「貪欲な敵」により窮地に追い込まれていました。12節に「わたしに逆らって立ち」とあります。以前は従順であった部下や身内が態度を一変させ、「偽りの証人」「不法を言い広める者」を使って作者を陥れようとしていたようです。

そんな窮地の中にある作者がただ求めたこと。それが4節にある「命のある限り、主の家に宿り、主を仰ぎ望んで喜びを得、その宮で朝を迎えること」でした。「仰ぐ」とは顔を上げるということです。ただ顔を上げただけではありません。作者は「主を仰ぎ望」みました。顔を上げた視線の先には主がおられました。

私たちは問題を前にすると、そのことばかりに目が行き、顔を上げなくなります。昼も夜も問題のことで心が一杯になり、他のことが見えなくなります。しかし、作者は違いました。窮地の中でも顔を上げ、視線の先にある主に望みをおき、朝を迎える。そのことを求め続けたのです。

私たちも作者のように、顔を上げ主を仰ぎ望み続けたいと願います。

主は、「命のある限り、主の家に宿り、主を仰ぎ望」む者の「わたしの光」、「わたしの救い」、「わたしの命の砦」となってくださいます(1節)。「喜びを得させ」、「主の恵みを見る」者としてくださいます(13節)。

【祈り】

主よ、この弱いわたしを、どのようなときでも顔を上げ、あなたを仰ぎ望む者としてください

山口 弘(名古屋教会)