リジョイス聖書日課 2017年10月

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2017年10月の聖書日課

詩編 19編

主の律法は完全で、魂を生き返らせ
主の定めは真実で、無知な人に知恵を与える。 詩編 19編8節

ソラ・スクリプトゥラ(sola Scriptura、「聖書のみ」)

宗教改革500周年を迎える私たちに求められるのは、改革派教会の遺産に感謝しつつ、唯一の神にのみ栄光を帰すことです。そのため、宗教改革の中核である「五つのソラ」(「ソラ」は、~のみという意味です)に注目す…

創世記 9章

「人の血を流す者は
人によって自分の血を流される。
人は神にかたどって造られたからだ。」 創世記 9章6節

人は神にかたどって造られた

主なる神は、地上に悪が増し、常に悪いことばかりを心に思い計っているのをご覧になり、ノアとその妻、三人の息子(セム、ハム、ヤフェト)とその妻たち、動物たちを箱舟に入れて救い、他の人間を洪水によって滅ぼ…

エフェソ 4章

怒ることがあっても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで怒ったままでいてはいけません。 エフェソの信徒への手紙 4章26節

怒ったままでいてはいけません

使徒パウロは、怒ることすべてを戒めているわけではありません。聖書は、確かに神の正義に基づく怒りがあることも教えています。洗礼者ヨハネは、ファリサイ派とサドカイ派の人びとに、「蝮の子らよ、差し迫った神…

1ヨハネ 2章

兄弟を愛する人は、いつも光の中におり、その人にはつまずきがありません。しかし、兄弟を憎む者は闇の中におり、闇の中を歩み、自分がどこへ行くかを知りません。闇がこの人の目を見えなくしたからです。 ヨハネの手紙一 2章10節~11節

光の中を歩もう

憎しみは、私たちの心を闇で覆います。たとえ相手に原因があったとしても、私たちが人を憎むとき、私たちは、闇の中にいます。 闇の中では、自分がどこにいるのか、これからどこに行くのかもわかりません。そして、…

ガラテヤ 5章

肉の業は明らかです。それは、姦淫、わいせつ、好色、偶像礼拝、魔術、敵意、争い、そねみ、怒り、利己心、不和、仲間争い、ねたみ、泥酔、酒宴、その他このたぐいのものです。 ガラテヤの信徒への手紙 5章19節~21節

自己中心から神中心へ

聖書は、人間に罪があることを教えています。罪とは、この世界と人間を造られた主なる神を無視して、自己中心に生きていくことです。自己中心的な生き方は、神を無視するだけではなく、他の人をも無視することにな…

ローマ 12章

兄弟愛をもって互いに愛し、尊敬をもって互いに相手を優れた者と思いなさい。 ローマの信徒への手紙 12章10節

互いに愛する

互いに愛し合うことの大切さを私たちは知っています。同時に互いに愛し合うことの難しさもまた私たちは経験しています。 この世界をつくり、人間を特にご自身のかたちにつくられた主なる神は、私たちを愛してくださ…

マタイ 5章

しかし、わたしは言っておく。敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。あなたがたの天の父の子となるためである。父は悪人にも善人にも太陽を昇らせ、正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださるからである。 マタイによる福音書 5章44節~45節

敵をも愛する

愛は、いっさいの見返りを期待しません。私たちは、自分に利益となって返ってくる人だけを愛するならば、それは自己中心の愛でしかありません。 神の愛は、このような自己中心の愛とはまったく違います。神の愛は、…

ローマ 3章

ただキリスト・イエスによる贖いの業を通して、神の恵みにより無償で義とされるのです。 ローマの信徒への手紙 3章24節

ソルス・キリストゥス(solus Christus、「キリストのみ」)

前回学びました「聖書のみ」は、「キリストのみ」ということと結びついています。聖書のみが私たちの信仰と生活の指標であるならば、キリストのみは私たちの信仰と生活の唯一の目標です。 当時、ローマ・カトリック…

レビ 18章

あなたたちは必ずわたしの命令を守りなさい。これまで行われてきたいとうべき風習の一つでも行って、身を汚してはならない。わたしはあなたたちの神、主である。 レビ記 18章30節

身を汚してはならない

モーセを通して与えられた戒めのうち、第七戒ほど、かつても今も人間の罪を明らかにするものはありません。 レビ記18章の背景には、神が人間に与えられた正しい性の関係を、いとうべきものに変えてしまったカナンの…

エフェソ 5章

すべてみだらな者、汚れた者、また貪欲な者、つまり、偶像礼拝者は、キリストと神との国を受け継ぐことはできません。このことをよくわきまえなさい。 エフェソの信徒への手紙 5章5節

神の国を受け継ぐ者にふさわしく

エフェソの町には、アルテミス神殿があり、異教に特有のさまざまな性に関する風習がありました。そのような環境の中でも、主はパウロを用いて福音を伝え、人びとが主イエスをキリストとして受け入れ、信じる者とし…

1コリント 7章

みだらな行いを避けるために、男はめいめい自分の妻を持ち、また、女はめいめい自分の夫を持ちなさい。 コリントの信徒への手紙一 7章2節

みだらな行いを避けるために

コリントの町は、商業と貿易の町として知られていましたが、この裕福な町には、多くのみだらな行いが満ちあふれていたのです。しかし、そのような町にも、多くの信仰者たちが起こされたのです。ところが、長い間、…

1コリント 6章

知らないのですか。あなたがたの体は、神からいただいた聖霊が宿ってくださる神殿であり、あなたがたはもはや自分自身のものではないのです。 コリントの信徒への手紙一 6章19節

聖霊が宿られる神殿

コリントの町にはみだらな行いが満ち溢れており、教会にもかつての風習から抜け出せない人びとがいました。このような人びとに対して、パウロは、みだらな行いを避けるようにと厳しく語ります。それはみだらな行い…

マタイ 5章

「あなたがたも聞いているとおり、『姦淫するな』と命じられている。しかし、わたしは言っておく。みだらな思いで他人の妻を見る者はだれでも、既に心の中でその女を犯したのである。」 マタイによる福音書 5章27節~28節

心の中で犯す罪

イエス・キリストの時代の教師と呼ばれる多くの人たちは、「姦淫してはならない」という戒めを、文字通りに考えていました。そして、一般の人々もまた、そのように教えられていました。ですから、外側で現実に罪を…

創世記 39章

「この家では、わたしの上に立つ者はいませんから、わたしの意のままにならないものもありません。ただ、あなたは別です。あなたは御主人の妻ですから。わたしは、どうしてそのように大きな悪を働いて、神に罪を犯すことができましょう。」 創世記 39章9節

神に対する罪の自覚

エジプトに連れて来られたヨセフは、宮廷の役人ポティファルに買われました。しかし、主が共におられて、ヨセフを異国の地においても守ってくださいました。そのようなヨセフに対して、ポティファルの妻は、誘惑の…

エフェソ 2章

事実、あなたがたは、恵みにより、信仰によって救われました。このことは、自らの力によるのではなく、神の賜物です。行いによるのではありません。それは、だれも誇ることがないためなのです。 エフェソの信徒への手紙 2章8節~9節

ソラ・グラティア(sola gratia、「恵みのみ」)

中世のローマ・カトリック教会も、神の恵みによって人間に救いが与えられると信じていました。しかし彼らは、神の恵みだけでは不十分であるとしました。神の恵みに加えて、自由意志による人間の協力も必要であると…

1コリント 6章

泥棒、強欲な者、酒におぼれる者、人を悪く言う者、人の物を奪う物は、決して神の国を受け継ぐことができません。 コリントの信徒への手紙一 6章10節

天の父を離れて盗む

第八戒「盗んではならない」について、ハイデルベルク問110は「権威者が罰するような盗みや略奪」だけを禁じるのでないと答えます。「自分の隣人の財産を自らのものにしようとするあらゆる邪悪な行為また企てをも盗…

エゼキエル 45章

イスラエルの君主たちよ、もう十分だ。
不法と強奪をやめよ。
正義と恵みの業を行い
わが民を追い立てることをやめよと
主なる神は言われる。
「あなたたちは、正確な天秤、正確なエファ升、正確なバト升を用いなさい。」 エゼキエル書 45章9節~10節

正しく量る

物の分量を量ることは日常生活に欠かせません。計量カップや升といった量りに毎日世話になります。ただこうした量りが正確かどうかは、私たちが一目見るだけでは判断できません。そこにつけ込まれ不正が行われるこ…

ルカ 3章

兵士も、「このわたしたちはどうすればよいのですか」と尋ねた。ヨハネは、「だれからも金をゆすり取ったり、だまし取ったりするな。自分の給料で満足せよ」と言った。 ルカによる福音書 3章14節

主によって満足する

洗礼者ヨハネがヨルダン川で悔い改めを呼びかけ洗礼を行っていたとき、兵士たちが、どう生きるのが悔い改めになるかを尋ねました。ヨハネは金をゆすり取ること、だましとることを禁止すると共に、「自分の給料で満…

エフェソ 5章

すべてみだらな者、汚れた者、また貪欲な者、つまり、偶像礼拝者は、キリストと神との国を受け継ぐことはできません。このことをよくわきまえなさい。 エフェソの信徒への手紙 5章5節

生ける神と共に

盗みの罪は、自分にはあれもこれも足りないと思い込み、隣人が正当に所有しているものをうらやみ、奪い取ろうとする貪欲から始まります。使徒パウロは貪欲について「貪欲な者、つまり、偶像礼拝者」と語り、天の父…

イザヤ 58章

わたしの選ぶ断食とはこれではないか。…飢えた人にあなたのパンを裂き与えさまよう貧しい人を家に招き入れ裸の人に会えば衣を着せかけ同胞に助けを惜しまないこと。そうすれば、あなたの光は曙のように射し出であなたの傷は速やかにいやされる。 イザヤ書 58章6節~8節

裸の隣人に愛の衣を

「何々してはならない」という十戒の掟は、禁じる事柄の反対のことを行うことをも勧めています。第八戒では、盗まない、奪わないにとどまらず、奪われて苦しむ人を見たら惜しまず与えて助けることも求められていま…

イザヤ 4章

盗みを働いていた者は、今からは盗んではいけません。むしろ、労苦して自分の手で正当な収入を得、困っている人々に分け与えるようにしなさい。 イザヤ書 4章28節

働く目的

聖書は、盗みをさせないための配慮をも語ります。盗みから離れるため、エフェソの信徒への手紙は、働いて正当な収入を得て、困った人に分け与えるようにと勧めています。ここで、「余りが出たら分け与えなさい」と…

ローマ 1章

福音には、神の義が啓示されていますが、それは、初めから終わりまで信仰を通して実現されるのです。「正しい者は信仰によって生きる」と書いてあるとおりです。 ローマの信徒への手紙 1章17節

ソラ・フィデ(sola fide、「信仰のみ」)

救済論、すなわち救いの教理は宗教改革者において最も大切な主題でした。それゆえ、宗教改革者たちは二つの原理に注目します。その一つは「形式原理」である「聖書のみ」です。これは聖書のみが私たちの神学の根本…

詩編 15編

主よ、どのような人が、あなたの幕屋に宿り
聖なる山に住むことができるのでしょうか。

心には真実の言葉があり
舌には中傷をもたない人。 詩編 15章1節~3節

心には真実な言葉

主の幕屋に宿り、聖なる山に住む。これこそ幸いなことです。詩編84編5節「いかに幸いなことでしょう、あなたの家に住むことができるなら、まして、あなたを賛美することができるなら」。 心に真実な言葉があり、舌…

箴言 19章

うそをつく証人は罰を免れることはない。
欺きの発言をすれば逃げおおせることはない。 箴言 19章5節

神の御前で

「嘘も方便」という言い方がありますが、私たちはこれを決して安易に受け入れてはなりません。嘘はあくまで嘘でしかありません。また、本音と建前を使い分けるのが大人の知恵だ、といったような理解も間違っていま…

ヨハネ 8章

「悪魔が偽りを言うときは、その本性から言っている。自分が偽り者であり、その父だからである。」 ヨハネによる福音書 8章44節

ただ真実を語る

とげが刺されば痛みます。でも、とげを抜けば痛みはすぐに消えますね。体が傷つけば痛みは続くでしょう。でもやがて痛みは消えてしまいます。心の痛みは複雑ですが、時が癒やしてくれる場合もあります。 しかし、嘘…

1コリント 13章

愛は…、不義を喜ばず、真実を喜ぶ。 コリントの信徒への手紙一 13章4節~6節

真実を喜ぶ

人の性質の中で、真実・誠実であることは、ほかの何ものにも代えがたい美点でしょう。真実であれば、多少の欠点を補うこともできるでしょうが、逆に真実がなければ、たとえどれほど優しく、気が利いたとしても、す…

1コリント 4章

だから、偽りを捨て、それぞれ隣人に対して真実を語りなさい。わたしたちは、互いに体の一部なのです。 コリントの信徒への手紙一 4章25節

互いに体の一部

神に救われた喜びをもって、毎日、感謝して歩んでいきましょう。主と共にある平和をもって、常に御言葉に親しみ、希望に歩みましょう。神の恵みを知る者として、いよいよ熱心に祈り、伝道に心を燃やしましょう。 私…

1ペトロ 3章

悪をもって悪に、侮辱をもって侮辱に報いてはなりません。かえって祝福を祈りなさい。祝福を受け継ぐためにあなたがたは召されたのです。 ペトロの手紙一 3章9節

祝福を受け継ぐために

私たちが主イエス・キリストのもとへと召され、かけがえのない救いと新たな命の喜びに生きるようにされたのは、祝福を受け継ぐためでした。そのことは何と感謝すべきことでしょうか。 私たちはこの神の祝福に値する…

ローマ 11章

すべてのものは、神から出て、神によって保たれ、神に向かっているのです。栄光が神に永遠にありますように、アーメン。 ローマの信徒への手紙 11章36節

ソリ・デオ・グロリア(soli Deo Gloria、「神にのみ栄光」)

「神にのみ栄光」は、これまでの四つのソラ、すなわち聖書のみ、キリストのみ、恵みのみ、信仰のみと密接に関わっています。これら四つのソラは、互いに結び合っていると共に、これらすべてはこの最後の「神にのみ…

詩編 139編

神よ、わたしを究め
わたしの心を知ってください。
わたしを試し、悩みを知ってください。
御覧ください
わたしの内に迷いの道があるかどうかを。
どうか、わたしを
とこしえの道に導いてください。 詩編 139編23節~24節

心に芽生えた悪は何十倍にも膨らみ、行為となる

聖書には多くの「罪人」たちが登場します。例えば、カインという農夫がいました。彼は自分の弟アベルだけが神に大切にされているように思え、アベルを襲い、手にかけてしまいました(創4章)。また、ダビデという王…

詩編 19編

主の律法は完全で、魂を生き返らせ
主の定めは真実で、無知な人に知恵を与える。
主の命令はまっすぐで、心に喜びを与え
主の戒めは清らかで、目に光を与える。 詩編 19編8節~9節

罪は、罪を罪と見えなくさせるから

罪が罪と見えなくなるところに罪の恐ろしさがあります。 最初の人アダムとエバが、神に食すことを禁じられた善悪の知識の木の実に心奪われた時のことを思い出してみましょう。聖書は記しています。「女が見ると、そ…