リジョイス聖書日課

士師18章 ライシュの平和を壊したのは

放送日
2025年6月16日(月)
お話し
吉田 崇(吉原富士見伝道所宣教教師)

6月16日(月) 士師18章

ライシュに着き、その地の民が…静かに、また、穏やかに安らかな日々を送っているのを見た。その地には人をさげすんで権力を握る者は全くなく、…(士師18:7)
日本聖書協会『聖書 新共同訳』士師記18章7節

「自分の目に正しいとすることを行」う人たちとして、18章はダン族を取り上げます。彼らは嗣業の地を一旦は割り当てられますが、入手できず(ヨシュ19章40節以下)、自ら嗣業の地を探し回っていました。彼らはライシュの町に目をつけます。ライシュの人びとは穏やかに安らかな日々を送っていました。人をさげすんで権力を握る者が全くなかったからです。加えてダン族は、ライシュの町が他の人びととの交渉のないことを知り、ライシュを簡単に攻め落とせる町とさげすんでしまいます。そして戦争によりライシュを強奪して、嗣業の土地としてしまいました。

 ダン族の苦境にイスラエル諸部族が助けの手を差し伸べなかったことで、ダン族は「頼れるのは自分の力だけ」という思いに陥り、自分以外は敵、またはさげすむ対象としか見ることができなくなってしまいました。そこからダン族は、ライシュの町に存在した穏やかな平和を壊してしまったのです。

 キリストは世の人びとからさげすまれた人たちにも救いの手を差し伸べてくださいました。さらにキリストを憎んで十字架につけた者たちのためにも罪の赦しを祈られました。この平和の君キリストこそ、まことの平和を打ち立ててくださいます。

 【祈り】

 どんな人をもさげすむことなく、愛の手を差し伸べる隣人とならせてください。