キリストへの時間

ひとりぼっちではない

放送日
2026年3月1日(日)
お話し
小出昌司(高知教会牧師)

小出昌司(高知教会牧師)

メッセージ:ひとりぼっちではない

【高知放送】

【南海放送】

 おはようございます。高知市の「とさでん上町4丁目」電停を南に入ってすぐの公園の裏にある、改革派高知教会牧師の小出昌司です。

 日本の暦では、4月から新年度に入りますから、新しい人生を見知らぬ環境で送るために、住み慣れた土地や家族や友達と別れなければならない方がいらっしゃると思います。新しい人生のスタートには、喜びや希望がありますが、親しい人たちとの別れが付きまといますから、不安や悲しみを覚えておられる方がいらっしゃるかもしれません。
 
 そのような方々に、聖書は、励ましのエールを送っています。それは、「恐れてはならない。わたしはあなたと共にいる」という言葉ですが、今の時代でも、神の御子キリストは、「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」(マタイ28:20)という応援メッセージを送り続けていて下さいます。
 
 人はなぜ、見知らぬ土地や慣れない環境に身を置く時、不安を覚えるのでしょうか。それは、今まであなたを支えていてくれた人たちの輪の外に出なければならないからです。これまでの輪から新しい輪の中に入る時には、皆、一時的な孤独感に陥ります。それは、孤独というものは、周りに誰もいない時に起こるのではなく、人はいっぱいいるのに、私のことを知っている人や分かってくれる人がいない時に起こるからです。

 でも、神さまは、あなたの全てを知っておられます。そのことを、キリストというお方は、「あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている。」(マタイ10:30)というたとえで語っておられます。私たちは、「自分のことは自分が一番よく知っている」と自惚れていますが、この言葉の前に立たされる時、自分の体の一部である髪の毛が何本あるのかさえも知らないことに、気付かされるのです。
 
 一人一人の人間を個別的に知っていて下さり、あなたの願いや求め、苦しみや悲しみを、願う前からご存じであるキリストは、「恐れるな。あなたがたは、たくさんの雀よりもはるかにまさっている。」(マタイ10:31)と、励ましと慰めの言葉を、今も掛け続けていて下さっています。この言葉は、小さな雀でさえも、巣から落ちることもなければ、餓死することもないように守っておられる神さまが、雀よりも価値のあるものとして造られた人間を守って下さらないはずがないことを、教えています。

 この言葉に励まされて見知らぬ土地に出て行ったのは、私だけではありませんが、私は、生まれて初めての土地に移り住んだ初めの日曜日に、キリスト教会に行ったことによって、「教会の家族」という新しい輪の中に溶け込むように吸い込まれて、淋しさや悲しみから逃れることができました。それほど、教会というところは、不思議な力を持った集まりであるのです。

 私は、生まれて初めて教会に来られたある男性が言った、「世の中にこんな集まりがあることを初めて知りました」という言葉を、今でも覚えています。その方は、癌のために奥さんを亡くされ、治療のための借金の厳しい取り立ての苦しさから逃れるために、アルコール依存に陥っていたのです。
 
 その後の彼は、教会の輪の中の一人として、新しい人生を始められましたが、教会の人の勧めで、自己破産の手続きによって支払い返済義務が免除され、他の人の紹介で新しい仕事に就くことができ、職場で知り合った方との新しい人生を歩んでおられます。

 新しい人生に一歩を踏み出して行こうとされているあなたのご準備の中に、ぜひ、一冊の聖書を加えておいていただきたいのです。そうすれば、想定できないような困難に見舞われた時や、人に分かってもらえない悲しみや淋しさに襲われた時、神さまは、あなたに必要な言葉を聖書の中から語りかけて下さり、苦境や悲惨から救い出してくださるのです。
 
 あなたの新しい人生が、聖書の言葉によって整えられて、希望と喜びとなるようお祈りしています。

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※ホームページでは音楽著作権の関係上、一部をカットして放送しています。

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