
山下正雄(ラジオ牧師)
メッセージ:朝毎に新たに
【高知放送】
【南海放送】
おはようございます。心の元気を応援する山下正雄です。
アサガオは、夏になると毎朝きれいな花を咲かせます。しかしその花は、一日でしぼんでしまいます。せっかく咲いたのに、夕方にはもう元気がありません。その姿を見るたびに、「なんだか人生みたいだな」と思うことがあります。
私たちも、元気な日ばかりではありません。朝は意欲にあふれていても、夕方には疲れ果てていることがあります。頑張っているのに結果が出なかったり、人間関係で傷ついたりして、「もう力が残っていない」と感じることもあるでしょう。あるいは、特別に何かがあったわけでもないのに、なんとなく気力が湧かない朝というのもあります。そんなとき、「自分はいったい何をしているのだろう」と、ふと立ち止まることはないでしょうか。
けれども、アサガオには、不思議な特徴があります。一つの花は一日で終わっても、翌朝になると、また新しい花が開きます。昨日の花がしぼんでも、植物全体が終わるわけではありません。目に見えないところで根が水を吸い、茎が養分を運び、次の花を静かに準備しているからです。しぼんだ花の陰で、もう次の蕾が育っている。その事実に、いつも小さな驚きを覚えます。
聖書の中に、こんな言葉があります。「主の慈しみは決して絶えない。主の憐れみは決して尽きない。それは朝ごとに新たになる。」(哀歌3:22-23)
この言葉が書かれた「哀歌」という書物は、その名の通り、嘆きと悲しみの詩です。都が滅ぼされ、民が打ちひしがれた絶望の中から生まれた言葉です。順風満帆なときに書かれたのではありません。どん底の中で、それでも「神の恵みは続く」と信じた人の、魂の叫びなのです。だからこそ、この言葉は重く、また温かく響きます。
私たちはしばしば、自分の元気や努力だけで生きようとします。しかし、人の力には限界があります。疲れ果てた夕暮れに、それをしみじみと感じます。だからこそ神は、毎朝新しい恵みを与えてくださる、と約束しておられるのです。
アサガオが毎朝新しい花を開かせるように、神は、私たちにも新しい一日を与えてくださいます。昨日失敗したとしても、昨日ひどく落ち込んでいたとしても、それでも終わりではありません。「朝ごとに新たになる」…この約束は、昨日のあなたではなく、今日のあなたに語りかけているのです。
心が疲れているとき、私たちは、「もっと頑張らなければ」と考えがちです。しかしアサガオは、自分で無理に花を開こうとはしません。朝の光を受け、根から水を吸い上げ、与えられた命のままに咲いています。
私たちも、同じでよいのではないでしょうか。まず神の恵みを受け取ることから始めましょう。自分を責め続けるのではなく、「今日もまた、新しい恵みがある」と信じて、一歩踏み出しましょう。
明日のことを思い煩って、今日の力を使い果たしている方がおられるかもしれません。そんなときは、朝のアサガオを思い出してください。一日ごとに新しい花を咲かせるその姿は、「今日の恵みは、今日ちゃんと与えられる」という、神からの静かなメッセージのように見えてきます。
あなたの心にも、「今日」という日にしか咲かない花があります。神は、その花が咲くのを、今日も優しく待っておられます。
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