使徒 2章
彼らは、使徒の教え、相互の交わり、パンを裂くこと、祈ることに熱心であった。 使徒言行録 2章42節
信仰を支える四つの柱
使徒 4章
そのとき、ペトロは聖霊に満たされて言った。「わたしたちは、見たことや聞いたことを話さないではいられないのです。」 使徒言行録 4章8節、20節
揺るがず、信仰に立つ
ペトロとヨハネは足の不自由な男を主イエスの御名によって癒し、主イエスこそ聖書が預言したキリストであると宣教しました。そのため最高法院で尋問されます。二人は主イエスの十字架の死と、神の力による復活を堂…
詩編 119編
わたしはあなたの律法を楽しみとします。
卑しめられたのはわたしのために良いことでした。
わたしはあなたの掟を学ぶようになりました。
あなたの口から出る律法はわたしにとって
幾千の金銀にまさる恵みです。 詩編 119編70節~72節
御言葉を楽しむ
「わたしはあなたの律法を楽しみとします」(70節)、「あなたの律法はわたしの楽しみです」(77節)。このように繰り返される「律法」とは、この119編の冒頭で、「いかに幸いなことでしょう…主の律法に歩む人は」…
申命記 1章
主はわたしに言われた。「彼らに言いなさい。攻め上って戦ってはならない。わたしはあなたたちのうちにいない。敵に撃ち破られてはならない。」わたしはそう伝えたが、あなたたちは耳を貸さず、主の命令に背き、傲慢にも山地へ上って行った。 申命記 1章42節~43節
歴史を振り返る
イスラエルの世代交代を前にして、モーセが懇切丁寧に解き明かした神の言葉が、この『申命記』にまとめられています。はじめにモーセは神の民と共に荒れ野を旅してきた道程を振り返って語りかけます。 イスラエルの…
申命記 2章
主はわたしに仰せになった。
「あなたは、今日、モアブ領アルを通り、アンモンの人々のいる所に近づくが、彼らを敵とし、彼らに戦いを挑んではならない。わたしはアンモンの人々の土地を領地としてあなたには与えない。それは既にロトの子孫に領地として与えた。」 申命記 2章17節~19節
与えられた土地で友好関係を築く
かつてイスラエルはカナンの地へ、南からの侵入を試みて失敗しましたが、今度は主の言葉に従って北からのルートを辿ります。その際、神は五つの民との接触について慎重にお語りになりました。 エドム、モアブ、アン…
申命記 3章
わたしはそのとき、ヨシュアに命じた。「あなたたちの神、主が二人の王に対してなさったことをすべて、あなたは自分の目で見た。主は、あなたがこれから渡って行くすべての王国にも同じようにされるであろう。彼らを恐れてはならない。あなたたちの神、主が自らあなたたちのために戦ってくださる。」 申命記 3章21節~22節
信じる理由
ヘシュボンの王アモリ人シホンとの戦い、そしてバシャンの王オグとの戦いはイスラエルにとって輝かしい勝利の記憶となりました。それは、カナンを前にして、臆して世を去った前の世代とは異なるイスラエルの姿です…
申命記 4章
あなたの神、主は焼き尽くす火であり、熱情の神だからである。 申命記 4章24節
炎のことば
モーセはまるでシナイ山に立っているかのように神の契約について語ります。かつて神は、黒雲と密雲が垂れこめるホレブの山(シナイ)で、火の中からイスラエルに語りかけられました(11、12節)。民は神の姿を見る…
ルカ 4章
さて、イエスは聖霊に満ちて、ヨルダン川からお帰りになった。そして、…40日間、悪魔から誘惑を受けられた。その間、何も食べず、その期間が終わると空腹を覚えられた。そこで、悪魔はイエスに言った。「神の子なら、この石にパンになるように命じたらどうだ。」イエスは、「『人はパンだけで生きるものではない』と書いてある」とお答えになった。 ルカによる福音書 4章1節~4節
御言葉を盾として
私たちと同じ一人の人として洗礼を受けられた主イエスは、神の子として悪魔の誘惑を受けられます。 石にパンになれと命じたらどうだと言われると、「『人はパンだけで生きるものではない』と書いてある」と答え、悪…
ルカ 5章
イエスはシモンに言われた。「恐れることはない。今から後、あなたは人間をとる漁師になる。」そこで、彼らは舟を陸に引き上げ、すべてを捨ててイエスに従った。 ルカによる福音書 5章10節~11節
恐れることはない
この時、シモン・ペトロは、何を恐れていたのでしょうか。 イエスは、シモンの舟に乗り、舟から群衆に教え始められました。この時の教えは、シモンの心にも響くものがあったのでしょう。徹夜の漁が徒労に終わり、疲…
詩編 120編
わたしは不幸なことだ
メシェクに宿り、ケダルの天幕の傍らに住むとは
平和を憎む者と共に
わたしの魂が久しくそこに住むとは。
平和をこそ、わたしは語るのに
彼らはただ、戦いを語る。 詩編 120編5節~7節
平和をこそ、わたしは語る
メシェクもケダルも武力を誇った国々です。彼らのことをこの詩編は「平和を憎む者」、「彼らはただ、戦いを語る」と言いますが、神の民もまたそういう彼らの「傍らに」住んでいます。「わたしの魂が久しくそこに住…
申命記 5章
主はこの契約を我々の先祖と結ばれたのではなく、今ここに生きている我々すべてと結ばれた。 申命記 5章3節
何度でも新しく
礼拝で唱えられる「十戒」は出エジプト記20章の他に申命記のここにもあります。この十戒の告知に特徴的なのは、シナイ山の出来事が神の啓示の決定的な出来事とされていることです。その光景は神の尊厳を表す火と煙…
申命記 6章
「主は我々にこれらの掟をすべて行うように命じ、我々の神、主を畏れるようにし、今日あるように、常に幸いに生きるようにしてくださった。」 申命記 6章24節
幸いのための掟
主がモーセを通じてお語りになった律法には約束が伴っています。主の言葉を聞いて忠実に守れば幸いを得る、との約束です(3、18、24節)。それは、自分ひとりのためではなく、神と契約を結んだ民全体のためであり、…
申命記 7章
あなたは、あなたの神、主の聖なる民である。あなたの神、主は地の面にいるすべての民の中からあなたを選び、御自分の宝の民とされた。 申命記 7章6節
祝福と呪いの間で
主なる神がイスラエルをお選びになったのは「主の愛のゆえ」です(8節)。神はこの世の小さな者に目を留め、これを尊んで慈しみを注いで「御自分の宝の民」とされました。モーセが繰り返し「契約を守れ」と呼びかけ…
申命記 8章
主はあなたを苦しめ、飢えさせ、あなたも先祖も味わったことのないマナを食べさせられた。人はパンだけで生きるのではなく、人は主の口から出るすべての言葉によって生きることをあなたに知らせるためであった。 申命記 8章3節
御言葉に養われる
主イエスは荒れ野でサタンに誘惑され、石をパンに変えて飢えを満たすよう唆されました。そこで主イエスが想い起こした聖句がこの3節です。イスラエルは荒れ野を旅する中で飢えに苦しみました。すると神は憐れんで天…
ルカ 6章
「あなたがたの父が憐れみ深いように、あなたがたも憐れみ深い者となりなさい。」 ルカによる福音書 6章36節
父の憐れみを受けて
「敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい。悪口を言う者に祝福を祈り、あなたがたを侮辱する者のために祈りなさい」(27、28節)。 私たちは、この御言葉を読むとき、ご自分を与え尽くし、十字架で敵を赦し…
ルカ 7章
主はこの母親を見て、憐れに思い、「もう泣かなくともよい」と言われた。そして、近づいて棺に手を触れられると、担いでいる人たちは立ち止まった。イエスは、「若者よ、あなたに言う。起きなさい」と言われた。すると、死人は起き上がってものを言い始めた。イエスは息子をその母親にお返しになった。 ルカによる福音書 7章13節~15節
もう泣かなくともよい
主イエスがナインの町の門に近づくと、ある母親の一人息子が死んで、棺が担ぎ出されるところでした。やもめである母親の愛する一人息子、しかも「若者」です。自分の身体をもぎ取られるような深い苦悩と悲しみ、失…
詩編 121編
主がすべての災いを遠ざけて
あなたを見守り
あなたの魂を見守ってくださるように。
あなたの出で立つのも帰るのも
主が見守ってくださるように。
今も、そしてとこしえに。 詩編 121編7節~8節
心を高く上げよ
「見守ってくださる」という言葉が6回も出てきます。「見守る」だけでなく文字どおり「守ってくださる」という原語です。守ってくださっている方に「目を上げ」ましょう。その方のもとからあなたの助けが来ます。さ…
申命記 9章
あなたは荒れ野で、あなたの神、主を怒らせたことを思い起こし、忘れてはならない。あなたたちは、エジプトの国を出た日からここに来るまで主に背き続けてきた。 申命記 9章7節
正しいからではなく
イスラエルが導かれる土地には強力な敵が待ち構えていました。それでもそこに入っていけるのは、神が先頭に立って戦ってくださるからです。それを信じる信仰だけが民に求められたことでした。 ですから、イスラエル…
申命記 10章
あなたの神、主を畏れ、主に仕え、主につき従ってその御名によって誓いなさい。この方こそ、あなたの賛美、あなたの神であり、あなたの目撃したこれらの大いなる恐るべきことをあなたのために行われた方である。 申命記 10章20節~21節
あなたの賛美、あなたの神
神がモーセを通じてイスラエルに授与された十戒の契約の板は、民の背きによって一度破棄されました。神と民との契約は、人間の側の違反によってかくも容易く破棄されてしまうものですが、神は再びご自身から契約を…
申命記 11章
あなたたちが渡って行って得ようとする土地は、山も谷もある土地で、天から降る雨で潤されている。それは、あなたの神、主が御心にかけ、あなたの神、主が年の初めから年の終わりまで、常に目を注いでおられる土地である。 申命記 11章11節~12節
約束された祝福
神がイスラエルに約束された土地の祝福は豊かです。特に雨のことに注意が払われています。エジプトでは水汲みに多大な労力を費やして畑仕事をしなければなりませんでしたが、新しい土地では豊富な水が約束されてい…
ルカ 8章
悪霊を追い出して病気をいやしていただいた何人かの婦人たち、すなわち、七つの悪霊を追い出していただいたマグダラの女と呼ばれるマリア、ヘロデの家令クザの妻ヨハナ、それにスサンナ、そのほか多くの婦人たちも一緒であった。彼女たちは、自分の持ち物を出し合って、一行に奉仕していた。 ルカによる福音書 8章2節~3節
自分の持ち物を出し合って
罪深い女に赦しを宣言した主イエスは、その後、神の国を宣べ伝えながら、町や村を巡り、旅を続けられました。十二弟子を伴う大所帯です。 彼らに奉仕したのが、多くの婦人たちでした。イエスに悪霊を追い出していた…
ルカ 9章
「わたしの名のためにこの子供を受け入れる者は、わたしを受け入れるのである。わたしを受け入れる者は、わたしをお遣わしになった方を受け入れるのである。あなたがた皆の中で最も小さい者こそ、最も偉い者である。」 ルカによる福音書 9章48節
最も小さい者こそ
誰がいちばん偉いか。古今東西、人の集まる所では、このような議論が有形無形に起こるのが常のようです。主イエスの弟子たちも例外ではありませんでした。誰がいちばん偉いかを話し合いながら、その実、自分が一番…
ルカ 10章
主はお答えになった。「マルタ、マルタ、あなたは多くのことに思い悩み、心を乱している。しかし、必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ。それを取り上げてはならない。」 ルカによる福音書 10章41節~42節
必要なことは
主イエスたちが、ある村に入ると、マルタが迎えました。忙しく立ち働くマルタをよそに、妹マリアは主の足元に座り、話に聞き入っています。不満をもらすマルタに、主は、必要なことはただ一つ、マリアは良い方を選…
詩編 122編
わたしは言おう、わたしの兄弟、友のために。
「あなたのうちに平和があるように。」
わたしは願おう
わたしたちの神、主の家のために。
「あなたに幸いがあるように。」 詩編 122編8節~9節
礼拝に行くときわたしはうれしい
「主の家に行こう、と人々が言ったとき、わたしはうれしかった」と、礼拝に向かうときのうれしさを素直・素朴に歌い出す詩編です。神を礼拝できることの個人的なうれしさから出発して、心は礼拝に共に与る仲間「わ…
申命記 12章
あなたたちは、我々が今日、ここでそうしているように、それぞれ自分が正しいと見なすことを決して行ってはならない。 申命記 12章8節
主の御心を行う
12章からは26章に至る法令集が始まります。これは、神との契約に従って民が豊かな祝福を得るための手段です。イスラエルがモーセの律法を全うして、それを孫子の代まで受け継がせるのは、異教徒たちに囲まれながら…
申命記 13章
その預言者や夢占いをする者…は、あなたたちをエジプトの国から導き出し、奴隷の家から救い出してくださったあなたたちの神、主に背くように勧め、あなたの神、主が歩むようにと命じられる道から迷わせようとするからである。あなたはこうして、あなたの中から悪を取り除かねばならない。 申命記 13章6節
誘惑に打ち勝つ力
偶像崇拝は生ける真の神を神としない最大の罪です。それによってイスラエルが真の神から引き離されるならば、イスラエルは罪のうちに滅びるほかはありません。誘惑するものは偽りの宗教であり、異教文化に馴染んだ…
申命記 14章
あなたたちは、あなたたちの神、主の子らである。死者を悼むために体に傷つけたり、額をそり上げてはならない。あなたは、あなたの神、主の聖なる民である。主は地の面のすべての民の中からあなたを選んで、御自分の宝の民とされた。 申命記 14章1節~2節
神の宝の民
ここでは、まずイスラエルの民が神の子らであると語られ、次に死者をどのように悼むかが示され、そして、イスラエルは神の宝の民とされた、と結論付けられます。神の民であるという自覚は、死別のあり方とも深く結…
ルカ 11章
イエスがこれらのことを話しておられると、ある女が群衆の中から声高らかに言った。「なんと幸いなことでしょう、あなたを宿した胎、あなたが吸った乳房は。」しかし、イエスは言われた。「むしろ、幸いなのは神の言葉を聞き、それを守る人である。」 ルカによる福音書 11章27節~28節
幸いなのは誰か
群衆の中から女が、主イエスの母の幸いを謳いました。このように立派な教えを説く息子を産み育てた母親は、どんなに誇らしいだろう、と。主イエスは言われます。「むしろ、幸いなのは神の言葉を聞き、それを守る人…
ルカ 12章
「友人であるあなたがたに言っておく。体を殺しても、その後、それ以上何もできない者どもを恐れてはならない。だれを恐れるべきか、教えよう。それは、殺した後で、地獄に投げ込む権威を持っている方だ。そうだ。言っておくが、この方を恐れなさい。」 ルカによる福音書 12章4節~5節
だれを恐れるべきか
不安が社会を覆っている時代です。情報が溢れ、怖いものは数えきれないほどあります。「だれを恐れるべきか、教えよう」。これは、真に恐れるべきものと、そうでないものとを見分ける知恵の言葉、私たちを不必要な…
ルカ 13章
「『もう3年もの間、このいちじくの木に実を探しに来ているのに、見つけたためしがない。だから切り倒せ。…』園丁は答えた。『御主人様、今年もこのままにしておいてください。…肥やしをやってみます。そうすれば、来年は実がなるかもしれません。もしそれでもだめなら、切り倒してください。』」 ルカによる福音書 13章7節~9節
悔い改めの時
「言っておくが、あなたがたも悔い改めなければ、皆同じように滅びる」と主イエスは二度繰り返し、そして、いちじくのたとえが始まります。悔い改めの時が迫っていること、悔い改めを我が事として考える必要を主イ…
詩編 123編
わたしたちを憐れんでください。
主よ、わたしたちを憐れんでください。
わたしたちはあまりにも恥に飽かされています。
平然と生きる者らの嘲笑に
傲然と生きる者らの侮りに
わたしたちの魂はあまりにも飽かされています。 詩編 123編3節
嘲笑され侮られる苦しみ
「目を上げて、わたしはあなたを仰ぎます」と歌い始めるこの詩編は、「主よ、わたしたちを憐れんでください」と繰り返し求めます。エリコの盲人も求めた「主よ、憐れみたまえ」(キリエ・エレイソン)という求めを…
一年の計は元旦にありと言いますが、皆さまは何を今年の信仰生活の要とされるでしょうか。初代教会の信徒たちは、使徒の教え(御言葉)・交わり・パンを裂くこと(聖餐式)・祈りを信仰生活の四つの柱とし、その実…