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小さな朗読会151「モーセの最後の言葉」

放送日
2012年3月27日(火)
お話し
熊田 なみ子(スタッフ)

熊田 なみ子(スタッフ)

小さな朗読会151「モーセの最後の言葉」

 モーセは40年間、イスラエルの民を指導してきました。今はもう年をとり、地上での働きをほとんど終えていました。神様はモーセに、水を出すために岩を叩いた時、神様を尊ばなかったので、ヨルダンを渡ってこれから行こうとしている美しい土地に入ることはできないと言っておられます。モーセは、是非イスラエルの民と一緒に約束の地に入らせていただきたいと、神様に懇願しましたが許されませんでした。そのかわり神様は、高い山の上からこの美しい土地をモーセに見せるとおっしゃいました。

 モーセは自分がいなくなったらイスラエルの民はどうなるかと心配し、自分のかわりに誰かを選んでくださるように神様に求めました。モーセはイスラエル人が神様の民だったのでイスラエル人を愛していました。そこで神様はヨシュアを選ばれました。そして、モーセはヨシュアを全部の人々の前で、祭司エレアザルのところに連れてきました。これは祭司がヨシュアのために祈るからです。そこでモーセは自分の手をヨシュアの頭の上に置き、ヨシュアが民を約束の地に導かなければならないことを告げました。モーセは、逝く前に全部の民を集め、忘れてはならない多くの事柄について思い出させました。
 もう数日もすれば自分達の年老いた指導者は永久に去り、二度とその声を聞くことが出来なくなるのを知って民は耳を傾けました。モーセは、イスラエルほど神様に親しい国のないことを指摘しました。彼らは神様がしてくださったことを忘れてはなりませんし、そのことを子供達に伝えなければなりません。モーセは繰り返して、カナンの異教民族を滅ぼすように警告しました。

 神様はイスラエルを、ご自分の聖い民としてお選びになったのです。もしイスラエルが主に従えば、神様は豊かに彼らを祝福されますが、その戒めを守らなければ必ず罰せられます。モーセは神様の律法を全部書き記し、その巻物を保存するため祭司たちに渡しました。そして7年に一度、男、女、子供、それに一緒に住んでいる他国の民のために大集会を開き、この律法を読んで聞かせるように命じました。この他、モーセは父親や母親に毎日子供達に神様とその律法について話すように言いつけました。

 モーセは聖書の最初の五つの書を書きました。自分で考え出して書いたのではありません。これらの書は、イスラエル人をはじめ全世界に主のことを教えるもので神様が何を書くかモーセにはっきり教えられたのです。これらの書は大切に保存されなければなりません。そこでモーセは、それをレビ人に渡し、幕屋の奥の間にある契約の箱にしまうように命じました。これが一番安全なしまい場所です。
 モーセは生涯を通して二つの大仕事を成し遂げました。一つはイスラエルの民をエジプトからカナンに連れてくることでした。恐ろしい荒野で40年間、200万人の人と、大群の家畜を導いてゆくことはなみたいていの仕事ではありません。モーセひとりではとても出来なかったことですが神様が助けられました。神様が誰かに大きな仕事を与えられるときは必ずその人を助けられます。
 もう一つの大仕事は、聖書の最初の五書を書くことでした。これもまた大切な働きです。これらの書は人への神様の言葉だからです。

 しかし、ようやくモーセの任務は終わりました。モーセは120歳でしたがまだ元気で若い人のように歩けました。彼の目もまだ澄んで輝き、その歩き方にもまだ力がありました。神様はモーセに健康を与えておられました。
 死ぬ日が来た時、神様はモーセに一つの歌を書いて、それを人々に教えるように言われました。これを歌えば神様のことも覚えやすいでしょう。モーセとヨシュアはその歌を民に教えました。これがモーセがしなければならなかった最後のことです。

 神様はヨシュアに「あなたはイスラエルの人々を、私が彼らに誓った地に導き入れなければならない。それゆえ強く勇ましくあれ。私はあなたと共にいるであろう。」と言われました。神様がヨシュアにこの任務を与えられた後で、モーセは民に最後の別れを告げ、彼らを祝福しました。大勢の民は、目に涙をたたえたことでしょう。モーセは手をあげ、12部族を一つずつ祝福し、最後に

「とこしえにいます神はあなたのすみかであり
下には永遠の腕がある
イスラエルよ、あなたは幸せである
どこに、あなたのように
主に救われた民があるであろうか」と言いました。

 それからモーセはネボ山に登りました。山の頂上から彼はまわりを見回しました。美しいエリコの谷が見え、西の方には大きな地中海が見えます。空気は澄んでおり、神様はあらゆる方向から遠くの土地をお見せになりました。モーセは眼下に広がる美しい国を長く見つめました。自分の愛する民が平和に住むのがこの土地であるのを見てモーセは幸せでした。そして、彼の心は恵み深い神様に対する愛で満ち溢れそうでした。モーセはここで横になり、その霊は神様のところに行きました。神様ご自身がモアブの地の谷にモーセを葬られました。その場所は誰も知りません。2ヶ月間も神様のもとにあって、顔と顔をあわせて主と語った人は、モーセの他に世界中に一人もありません。
 30日間イスラエルの民は、モーセのために泣きました。モーセがヨシュアに手を置いたので、ヨシュアは、知恵の霊に満たされていました。イスラエルの民は、今度はヨシュアを指導者として仰ぎました。  くまだなみこ

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