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あなたとわたしの生きてる時間 雪の降るとき

放送日
2007年2月6日(火)
お話し
熊田 なみ子(スタッフ)

熊田 なみ子(スタッフ)

あなたとわたしの生きてる時間 雪の降るとき

 冬、私は暖炉が欲しいなあ、、、と思うことがあります。「♪雪の降る夜は楽しいペチカ・・・♪」という歌もありましたね。暖かな火に当たりながらの静かなひととき。そんな風景を想像しながら想い出す絵本があります。「しんせつなともだち」(ふぁん いーちゅん・作、君島久子・訳、村山知義・画)、福音館書店からもう40年も前に出版されたものです。作者は中国の方、アジアで生まれた傑作絵本です。

 雪が沢山降って野も山もまっしろ。そこに動物達が登場します。こうさぎ、ろば、こやぎ、こじか、みんな食べ物を捜しています。自分だけ食べればいい、自分だけ美味しいものが欲しい、そんな私たちの心にそっと語りかけてくる親切なともだちたちの姿。

「ともだちもお腹がきっと空いているだろう、食べ物を半分届けてあげよう。」「雪の中を訪ねたけれど留守ならば、そっと置いていこう」。どのともだちもそんなふうにやさしい思いやりをもって生きている。「そっと置いていく」という日本語訳がすごくいいですね。「この親切な私をわかって!」「親切のお返しをして!」なんて押し付けがましく言ってしまいそうになるのが愚かな私たち。「誰も知らなくてもいい」「喜んでくれれば嬉しい」というともだちたち。競争社会の中で生きて疲れる私たちに、ほっと安らぎを届けてくれる絵本です。

 ある修道女の方の言葉が、最近目に留まりました。こんな言葉です。「大きくて目立つ仕事を行う人は大勢います。けれども、小さな人目をひかないことをやりとげるのはわずかな選ばれた人たちだけなのです。」(マドレ・マルガリタ)。誰も知らない美しい良き業、それが今日も世界のあちこちで、音もなくしんしんと降る雪のように捧げられていることでしょう。神様に選ばれた人たちによって。「誰にも知られずに、そっとともだちに食べ物を置いていく親切なともだち」に、私たちもなれたら嬉しいですね。神様のまなざしがそこにあたたかく注がれているのですから。くまだなみこ

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