高慢さは霊的視力を奪う | ホセア書 7章

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ホセア書 7章

イスラエルを罪に落とすのは自らの高慢である。
彼らは神なる主に帰らず
これらすべてのことがあっても
主を尋ね求めようとしない。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ホセア書 7章10節

高慢さは霊的視力を奪う

北イスラエル王国の最後の王となるホシェアは、王位につくとアッシリアに服従を示し、多くの貢物を送りました。それによって、イスラエルの滅亡を免れようとしました。しかし、それによってイスラエルの国力は奪われて行きました。けれども、「他国の人々が彼の力を食い尽くしても、彼はそれに気づかない」(9節)とあるように、イスラエルの人たちはそれに気づきませんでした。大国アッシリアに依り頼んでいることに安心し、徐々に身の破滅を招いていることがわかりませんでした。

なぜ、気づかなかったのでしょうか。それは、イスラエルの高慢さのゆえです。ホセアは語ります。「イスラエルを罪に落とすのは自らの高慢である」と。国の存続さえ危うくなっているにも関わらず、イスラエルの支配者も民も「高慢さ」を失いませんでした。高慢さのゆえに、現実を現実として見つめ、受け止めることができませんでした。何が起きているのかが分かりませんでした。力が衰えても、なぜそうなったのかを謙虚に考えることができませんでした。高慢であるがゆえに、自分たちの問題を真摯に問うことができませんでした。

高慢さこそが、霊的視力を失わせるものです。自らの高ぶりを警戒しましょう。

【祈り】

主なる神よ。私たちを高慢さからお守りくださり、見るべきものを見る力を与えてください。

袴田 康裕(神戸改革派神学校)