私たちの視野を超えて進む主の約束 | 創世記 13章

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創世記 13章

「あなたの子孫を大地の砂粒のようにする。大地の砂粒が数えきれないように、あなたの子孫も数えきれないであろう。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 創世記 13章16節

私たちの視野を超えて進む主の約束

アブラムが多くの財産を携えてエジプトからカナンの地に戻ったことが、新たな問題を引き起こします。甥のロトも多くの家畜を持っており、牧草が足りなくなったのです。乾燥して岩場が多いカナン地方の高地では、牧草が岩陰のわずかに湿ったところにしか生えませんので、羊の数が多すぎれば十分に食べさせることができません。羊飼いの間で争いが起こるのは無理もありません。

人間の目から見ると、アブラムとロトの一族が共に栄えて、子孫が増えいくように見えました。そうして「大いなる国民」になるという主の約束が実現しそうです(12章2節)。ところが、アブラムはこの争いを解決するためにロトの家族と別れて暮らす決断をします。主の約束の実現は遠ざかったのでしょうか。

ロトがヨルダン川流域の良く潤った低地に移動して行くと、主は再び約束の言葉を与えられます。アブラムとその子孫にカナンの土地を与え、子孫を大地の砂粒のように増やすという約束です。主はロトの子孫に別の計画を用意しておられます(19章)。アブラムへの約束はあくまでもアブラムとサラとの間に生まれる子孫によって実現するのです。一族を二つに分けることで、むしろ主のご計画が前進したのです。

【祈り】

主よ、私たちも目の前の課題で精いっぱいです。それでもなお前進させられる最善の御計画に信頼します。

大西 良嗣(宝塚教会)