創造物語 ― 真に幸福な世界の原点 | 創世記 1-2章

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創世記 1-2章

初めに、神は天地を創造された。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 創世記 1章1節

創造物語 ― 真に幸福な世界の原点

聖書66巻の最初の書である『創世記』は、全部で50章あります。これを12回で学びます。至難の業ですが、大きな流れを掴むには良い訓練になるでしょう。

ヘブライ語で“初めに”と呼ばれている『創世記』は、世界と歴史の初めだけでなく、神と人間との壮大な物語の“初め”を描く書物です。

とりわけ、1章と2章は、これから物語られていく神とはどのような方か、そして、その神によって造られた人間とは何者かを教える大切な部分です。

そこに描かれる神は、姿を持たない霊なる方です。しかし、その言葉によって意志を表し、万物を創造する全能者、一日一日を刻む歴史の支配者、秩序ある世界を保たれる摂理の神です。

人間は、この神が創造された極めて良い世界で、神と共に生きるために造られた最高傑作です。男女の別なく、神が手ずからご自身に似せて造り、神の息を吹き入れられて「生きる者」となった特別な存在です。

人間を愛してやまない神と共に、人間が互いに心と力を合わせて、輝きに満ちた世界を生きる。ここに、聖書が描く“シャローム(平和)”、そして人間の真に幸福な原点がある、と『創世記』は教えるのです。

【祈り】

造り主なる神様。私たちにとって真に幸いな姿が何なのか、しっかり心に刻むことができますように。

吉田 隆(甲子園伝道所)