大いなる富と知恵 | 列王記上 10章

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列王記上 10章

ソロモン王は世界中の王の中で最も大いなる富と知恵を有し、全世界の人々が、神がソロモンの心にお授けになった知恵を聞くために、彼に拝謁を求めた。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 列王記上 10章23節~24節

大いなる富と知恵

イスラエルの王ソロモンには「最も大いなる富と知恵」とが与えられました。彼の周りは、「銀は値打ちのないものと見なされ」るほどに純金で溢れていました(21節)。

ソロモンの名声を聞きつけてエルサレムを訪れたシェバの女王。彼女は「息も止まるような思い」(5節)で、ソロモンが治める民、仕える家臣は「なんと幸せなことでしょう」と言い、イスラエルの神を賛美します。ソロモンへの神の賜物は、国中の民に幸いをもたらすものでした。

聖書において富も知恵も神の祝福のしるしです。ソロモン王は神の祝福を大いに受けた人物でした。けれども他方で、聖書は、地上のすべてのものは朽ちるものに過ぎないと記します。そして、富も知恵もイエス・キリストにおいて理解されるものだと告げます。パウロは、「イエス・キリストの御顔に輝く神の栄光を悟る光」を「宝」と呼びました(2コリ4章6節以下)。

信仰者は皆、ソロモン王に与えられた富と知恵に劣らない、神を知る知恵という宝を納めている器です。この器に「失望、滅びで終わらない」主イエスの命が現れます(2コリ4章8節以下)。

大宮 季三(横浜中央教会)