人と教会を造り上げる言葉 | コリントの信徒への手紙一 14章1-25節

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コリントの信徒への手紙一 14章1-25節

しかし、預言する者は、人に向かって語っているので、人を造り上げ、励まし、慰めます。異言を語る者が自分を造り上げるのに対して、預言する者は教会を造り上げます。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 コリントの信徒への手紙一 14章3節~4節

人と教会を造り上げる言葉

異言に対して、パウロはここで、それはそれですばらしいものではあるのだけれども、それは人と教会を建て上げる言葉ではないと苦言を呈しています。

パウロは、人を造り上げ、教会を造り上げること、そして何にも増して、そこで愛が追い求められる、ということを大切に教えました。何が為されようとも、何が語られようとも、またそれがいくら筋の通った、正義感に満ちた言動であろうとも、それが本当に、愛に根付いたキリストの教会を建て上げる言葉でなければ、それは虚しいものとなってしまうからです。

人を造り上げる愛よりも、逆に自分を建て上げる自己愛で、心がいっぱいになって生きているような私たちです。人に通じず届かない言葉を、思わずもっともらしく口走ってしまい、赦しを乞わなければならない私たちです。

そのような私たちがきょう、愛を追い求めることができるように。私たちがたがいに愛によって造り上げ、支え合うことができますように。神がきょう私たちの間に働いて、私たちの言葉を用いてくださいますように。

吉岡 契典(神戸改革派神学校)