いつも喜びなさい | フィリピの信徒への手紙 4章1-9節

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フィリピの信徒への手紙 4章1-9節

主において常に喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい。…どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 フィリピの信徒への手紙 4章4節、6節

いつも喜びなさい

フィリピの教会にはさまざまな問題がありました。パウロが伝えたのとは異なる信仰を教える人びとがいたり、兄弟姉妹の不一致があったり。パウロはできるなら、もう一度フィリピの教会に足を運び、群れに仕えたいと願っていたことでしょう。しかし、パウロ自身が、明日にでも死刑判決が下るかもしれないという状況にいたのです。

だからこそ、パウロはフィリピの教会に「喜んでいなさい」と繰り返し教えました。問題を解決するための具体策ではなく、「あなたがたは主にあって喜びなさい」と教えたのです。

私たちも、教会や家庭や個人で、深刻に悩んでしまうさまざまな問題を抱えているのではないでしょうか。希望を抱くのが難しい現実があるのではないでしょうか。「泣きながら夜を過ごす人にも、喜びの歌と共に朝を迎えさせてくださる」(詩30編6節)。明けない夜はないというのが神の約束です。

パウロは、主にあって希望をなくさないようにと、牢獄の中から励ましているのです。「主において常に喜びなさい。重ねて言います。喜びなさい」。

小橋口 貴人(那加教会)