苦しみと喜び | テサロニケの信徒への手紙一 1章

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テサロニケの信徒への手紙一 1章

そして、あなたがたはひどい苦しみの中で、聖霊による喜びをもって御言葉を受け入れ、わたしたちに倣う者、そして主に倣う者となり、マケドニア州とアカイア州にいるすべての信者の模範となるに至ったのです。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 テサロニケの信徒への手紙一 1章6節~7節

苦しみと喜び

テサロニケのキリスト者たちは、「ひどい苦しみの中で、聖霊による喜びをもって御言葉を」、福音を受け入れました。苦しみと喜びは、普通は正反対のものです。私たちは、喜びがあれば苦しみはない、苦しみがあれば喜びはない、そのように考えます。

しかし、信仰においてはそうではありません。信仰のために受ける苦しみは、御言葉によってキリスト者に要求されている、キリスト者の定めです。その苦しみのただ中で、私たちには、福音によって聖霊による喜びが与えられます。ですから、福音のために苦しみを受けるとき、その心は神から与えられる喜びに満たされます。

それは、心の持ち方や人の工夫によって得られるようなものではありません。それは、神が聖霊によって私たちのうちに与えてくださる喜びであり、この世の何ものも与えることができない、そして奪うことのできない喜びです。この喜びは、キリストの栄光が現れるときに満ちあふれる喜びでもあります。テサロニケの人びとも、この喜びに満たされて、苦しみの中にあっても、恐れることなく信仰に堅く立ったのです。

松田 基教(多治見教会)