ある日、天上の集会で | ヨブ記 1章

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ヨブ記 1章

主はサタンに言われた。
「お前はわたしの僕ヨブに気づいたか。地上に彼ほどの者はいまい。無垢な正しい人で、神を畏れ、悪を避けて生きている。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ヨブ記 1章8節

ある日、天上の集会で

天上において交わる神と御使いとサタンの集会。そこから二つの視線が一人の男に注がれます。その視線の衝突にこの物語の幕はあきます。

ヨブという男。彼はまっすぐに神を畏れ生きてきた人でした。神はそのヨブを温かく見つめ、「彼ほどの者はいまい」と信頼されていました。一方、サタンは睨んでいました。ヨブのまっすぐさには裏があると。ヨブは東の国一番の富豪でした。多くの家族に恵まれ暮らしている人でした。それがヨブを無垢にさせていると。それらが奪われたなら、すぐに神を呪い始めると。

サタンは神に挑戦します。神の視線が正しいのか。サタンの視線が正しいのか。サタンは否定してしまいたい。神に向かうまっすぐなヨブを。そしてヨブに信頼を置く神を。

神はその挑戦を受け止められます。ご自身の正しさをヨブに託されます。そうして、悲嘆がヨブを襲い、瞬く間に財産も子どもたちも奪われていきました。

ヨブは知りません。天上からの視線を。私たちも知りません。自らの苦難の意味を。しかし、そこに注がれている神の視線があることを私たちは知っています。

柏木 貴志(岡山教会)