あさのことば

隣人愛のみなもと

放送日
2012年9月10日(月)
お話し
木村香(川越教会牧師)

木村香(川越教会牧師)

メッセージ: 隣人愛のみなもと

 いかがお過ごしでしょうか。川越教会の木村香です。
 イエス様はカファルナウムというところに行かれました。イエス様のことを聞いたローマ軍の百人隊長が使いをよこします。「わたしの部下が病気で苦しんでいます。どうか助けてください」。
 この隊長は聖書のことも知り、ユダヤの人たちと一緒に礼拝もしていたようです。隊長の部下、と言いましたけれども、元の言葉では奴隷です。正規の兵士ではない、自分の身の回りの世話のための使用人です。当時の社会では奴隷は道具と同じような扱いをされていました。それだけにこの隊長の人柄が分かります。頼みにしているから死なれたら困る、という計算ではなくて、部下に対する愛があったと言えるでしょう。

 隊長は友達のユダヤ人の長老たちにイエス様の所に使いに行ってもらいます。当時の宗教的な習慣から、ユダヤ人とローマ人は交際もしないのが普通でした。占領軍の隊長とユダヤの人たちの間に争いがあっても不思議ではない、そういう中で、この隊長とユダヤの人の間には友情が見られます。隊長はユダヤ人たちを愛し、教会堂も建ててくれた、と長老たちは言っています。
 つまり、この隊長の愛は、神様を礼拝することを中心とした隣人愛でした。ヒューマニズムの愛ではなくて、神様に基づく愛。ヨハネの福音書に「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである」とあります。真実の隣人愛は、神様が愛する御子をもってわたしたちを救ってくださったという、教会においてだけ教えられる、神様の恵みから生まれてくるものなのです。

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