リジョイス聖書日課

士師記2章 不安定の中で不安定と共に恐れずに

放送日
2025年5月14日(水)
お話し
吉岡 契典(神戸改革派神学校教授)

5月14日(水) 士師記2章

彼らはまた先祖よりいっそう堕落して、他の神々に従い、これに仕え、ひれ伏し、その悪い行いとかたくなな歩みを何一つ断たなかった。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』士師記2章19節

士師記2章18節には、「主は彼らのために士師たちを立て、…主が哀れに思われたからである」と記されています。これは、イスラエルの民が罪を犯し、苦境に陥るたびに、神が士師を遣わして救ってくださったことを表しています。つまり、断片的で不安定な信仰しか持てない民に対して、神様は忍耐強く、救いの手を差し伸べてくださったのです。

 このことは、私たちへの大きな慰めです。私たちもまた、イスラエルの民のように、弱く、罪を犯しやすい存在です。しかし、そんな私たちを、神様は見捨てず、救い主イエス・キリストを遣わしてくださいました。

 主イエスは、私たちの罪のために十字架にかかり、私たちが神の前に正しい者、聖なる者として受け入れられる道を開いてくださいました。パウロが教会に対して、幾度も呼びかけたように、私たちは「キリスト・イエスによって聖なる者とされた人々」なのです(1コリ1章2節)。

 私たちは、完璧でない、断片的で不安定な信仰の中で歩みます。しかし、主イエスに結びついている私たちですから、恐れることはありません。この不安定さの中で、不安定さと共に、しかし希望を持って、生きてゆくことができるのです。

 【祈り】

 主よ、私たちを憐れみ、救い主イエス様を遣わしてくださったことを感謝します。