私たちは神を王とたたえる | 詩編 68編

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詩編 68編

主をたたえよ
日々、わたしたちを担い、救われる神を。
この神はわたしたちの神、救いの御業の神
主、死から解き放つ神。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 68編20節~21節

私たちは神を王とたたえる

「神よ、あなたの行進が見える。わたしの神、わたしの王は聖所に行進される」(25節)。この詩編が、信仰の眼差しで捉える本当の王のお姿を、私たちは仰ぎます。

きょう2月11日を、わたしの手帳は「建国記念の日」と記しています。1945年の敗戦以前には「紀元節」という祝日でした。以来、名は変われど、最初の天皇が即位したとされる日を国の始まり、基として記念し続ける社会に、私たちは身を置いています。かつての天皇制国家主義は柔らかく、穏やかな表情を装いながら、社会の隅々にまで張った根を枯らすことなく、より強靭な力でもって人の心を捉える努力を怠っていません。

その力に抗するように、わたしの部屋のカレンダーは、この日を「信教の自由を守る日」と記しています。この日、キリスト教会は問われます。

あなたの王は誰か、と。

神ではない人間を神と崇めた歴史を教会は背負っています。かつて呑み込まれ、今も抗いきれない嵐に身をさらしながら、教会はこの日、終わりの日を目指す行進の中にあって告白を新たに重ねます。たゆむことなく、大胆に重ねます。「この神はわたしたちの神、救いの御業の神、主、死から解き放つ神」。

【祈り】

私たちの王でいてくださる神よ、日々は険しく、困難で、しかしいつもあなたの御手のうちに守られていることがうれしく感謝いたします。

浅野 正紀(江古田教会)