民は主を忘れても主は忘れない | ホセア書 2章

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ホセア書 2章

わたしはあなたとまことの契りを結ぶ。
あなたは主を知るようになる。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ホセア書 2章22節

民は主を忘れても主は忘れない

ホセア書2章前半には、背信のイスラエルに対する告発の言葉が記されています。「告発せよ、お前たちの母を告発せよ。彼女はもはやわたしの妻ではなく、わたしは彼女の夫ではない」(4節)。神はイスラエルに対して、離縁を宣告されます。主なる神とイスラエルとの関係は、結婚に喩えられる契約関係ですが、その結婚は、イスラエルの民の罪のゆえに破綻します。イスラエルの罪は偶像礼拝、バアル礼拝でした。偶像礼拝こそが霊的な「淫行」「姦淫」です。それゆえ主は、イスラエルに裁きを宣告されます。「バアルを祝って過ごした日々について、わたしは彼女を罰する」と言われます(15節)。イスラエルは愛人である偶像の後についていき、主を忘れ去りました。

しかし、その主がイスラエルの救いを約束されます。「その日が来れば」(18節)、すなわち神の裁きが終わった日に、神の救いが与えられます。これはただ主の恵みによるものです。

主なる神はイスラエルの民と新たに契約を結んでくださいます。破られることのない新しい契約です。そして民は「主を知るように」なります。民は主を忘れましたが、主は彼らを忘れず、再び神の民として回復してくださいます。これが神の恵みによる救いです。

【祈り】

主なる神よ。罪深い私たちを忘れることなく、恵みによって救ってくださったことに感謝いたします。

袴田 康裕(神戸改革派神学校)