それでもなお主の約束が受け継がれる | 創世記 25章

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創世記 25章

「二つの国民があなたの胎内に宿っており
二つの民があなたの腹の内で分かれ争っている。

兄が弟に仕えるようになる。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 創世記 25章23節

それでもなお主の約束が受け継がれる

アブラハムが死に、サラのために買い取った洞穴に葬られます。主の約束によれば、彼らが葬られたカナンの地は、やがて子孫に与えられます。息子イサクはアブラハムの全財産を受け継ぎ、アブラハムと同様に神に祝福されました。主の約束は次の世代に受け継がれます。

「大いなる国民」(12章2節)になるという約束がアブラハムに与えられていました。イサクの子どもを妊娠した妻リベカの胎内には「二つの国民」が宿っていると主は告げられます。確かに約束が受け継がれています。ただし、二つの民は争っており、「兄が弟に仕えるようになる」と言われます。弟の子孫が約束を受け継ぐ民となるわけです。

生まれた双子の性格は対照的です。イサクは狩りの獲物が好物だったので、巧みな狩人である兄エサウを愛しました。リベカは弟ヤコブを愛しますが、その理由は記されません。主の約束を受け継ぐのが弟であることを意識していたのかもしれません。

主の言葉は、兄がわずか一時の空腹を満たすために「長子の権利」を弟に譲ってしまうことで実現し始めます。道徳的に立派とは言えないやり取りをする兄弟です。それでもなおご計画を進展させられる主の憐れみに驚きを禁じ得ません。

【祈り】

主よ、救いの約束を受け継ぐ、欠け多き私たちの間で、なお救いのご計画を進展してくださり、感謝します。

大西 良嗣(宝塚教会)