赦すことこそ平和への第一歩 | マタイによる福音書 5章38-48節

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マタイによる福音書 5章38-48節

「しかし、わたしは言っておく。悪人に手向かってはならない。だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 マタイによる福音書 5章39節

赦すことこそ平和への第一歩

わたしは、足を踏まれると、痛いと感じます。そのとき、謝っていただければ、その怒りも静めることもできますが、何もなかったように通り過ぎて行かれたものならば、怒りが残ってしまいます。旧約聖書により「目には目を、歯には歯を」という制限を与えられながら(申19章21節等)、それさえも実行したいと思ってしまいます。

しかし、主イエスは、「だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい」と語り、「求める者には与えなさい」(42節)ともお語りになります。主の命令を形式的に実行したとしても、心の中では怒りがおさまったわけではありません。

主イエスが求めていることを理解し、実行するためには、わたし自身がその人を愛すること、話し合い、その人を受け入れ和解すること、自分自身の罪が主によって赦されたようにその人の罪を赦すことが求められます。

きょうは8月15日、日本が最後に戦争を終えてから77年になります。主イエスは「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」(44節)とお語りになります。私たちが世界の平和を願うとき、近くにいる人を愛することから始めることが求められているのではないでしょうか。

【祈り】

隣人を愛し和解することができるようにさせてください。そして世界の苦しむ者の苦しみが取り除かれ、主による平和が実現しますように。

辻 幸宏(大宮教会)