主は救いを宣言し私たちは平和を告げる | 詩編 85編

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詩編 85編

慈しみとまことは出会い
正義と平和は口づけし
まことは地から萌えいで
正義は天から注がれます。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 85編11節~12節

主は救いを宣言し私たちは平和を告げる

劇的な詩です。信仰の現実を生き生きと表現しているからです。

詩人は、冒頭(2~4節)で、歴史の中に働かれたイスラエルの神を賛美します。それは、エジプトやバビロンからの解放のことでしょう。神が私たちの味方でいてくださることを確信し、賛美します。

ところが、詩人の現実は厳しいのです。先輩たちから聞かされてきた神は、遠い世界のことのようです。見捨てられてしまったかのような不安と悲しみを抱いて苦悩しています(5~8節)。しかし、詩人は具体的な助けを祈り求めます。集まって礼拝することを止めません。

そこに1人の人が呼びかけます。説教者です。会衆は彼の言葉に耳を傾けます。「あなたの罪は赦された。あなたは救われた。神とあなたの間のわだかまりはなくなって、今、神との平和がここにある」。主の平和の福音が告げられます(9節)。

そのとき、「愛と真理は出会い、正義と平和は口づけする」現実を見るのです。つまり、イエス・キリストを仰ぎ見るのです。しかも、日用の糧という具体的な祝福をも伴うのです。

【祈り】

信仰の創始者なる主イエスよ、信じていながら、現実の困難の前にすぐにたじろぐ、あるかなきかの信仰者です。しかし今朝、あなたの教会で告げられる主の平和の宣言を聴かせてください。そして、この平和を造り出す者としてください。

相馬 伸郎(名古屋岩の上教会)