この世の希望キリストを仰ぐ | 士師記 19-21章

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士師記 19-21章

「我々のうち誰が最初に上って行ってベニヤミンと戦うべきでしょうか。」主は、「ユダが最初だ」と言われた。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 士師記 20章18節

この世の希望キリストを仰ぐ

17章以降は士師の時代に起こった出来事として、嗣業の地を得ていなかったダン族の横行、ベニヤミン族の暴行事件、そのベニヤミン族への制裁、ベニヤミン族が絶滅寸前に至る等、悲惨な出来事が語られます。

ベニヤミン族の暴行事件に対して、他のイスラエル諸部族が立ち上がったとき、真っ先に戦いを挑んだのはユダ族でした(20章18節)。かつてカナン侵入の際にもユダ族は真っ先に戦いの狼煙をあげました(1章1、2節)。

士師記ではユダが先頭に立つというモチーフが一貫して記されています。それはこの後の時代にユダ族出身のダビデ王がイスラエルの先頭に立つこと、さらにユダ族出身のキリストが現れることによって、いかに混沌を極める世にあっても希望があることを思わしめます。

この時代、イエスラエルには人間の王はいませんでした。しかし、真の王である神がおられ、苦しみや嘆きの中でも彼らを守っておられました。たとえ、彼らが神を忘れ、神への信頼を捨て去り、自己流の信仰継承や礼拝を行っていても、時至った時には罪を罰し、悔い改めを求められることで、神は彼らをお見捨てにはならず、彼らの背きさえも赦し、行く道を希望で輝かしてくださるのです。

【祈り】

この世の希望であるキリストを今日も仰ぐことができますように。

三川 共基(松戸小金原教会)