私たちを支える幻 | 箴言 29章

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箴言 29章

幻がなければ民は堕落する。
教えを守る者は幸いである。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 箴言 29章18節

私たちを支える幻

昔、イスラエルの民はシナイ山の麓で神の啓示である律法を受け取りました。それによって神の民として相応しく整えられて、祝福された道を歩むようになるためです。けれども、モーセがシナイ山に籠っている間、民は不安になって自分たちで勝手に金の子牛を造り、禁じられた仕方で礼拝して、偶像崇拝の罪を犯しました(出エ32章)。

「幻」は「教え」と対になっています。それは、神からいただいた啓示の言葉で、モーセには律法が教えとして与えられたように、預言者たちには幻が示されました。この御言葉によってイスラエルの民は神の御前を正しく歩むことができました。しかし、それを見失って自分の思い通りに行動した時には手酷い失敗を犯しました。特に王を始めとする指導者たちの不信仰は、民全体に不幸をもたらしました(2、7、12節、他)。

聖書は、私たちに与えられた幻であり教えです。この指針によって一人の人も社会も堕落や腐敗から免れます。「地の塩・世の光」とされた私たちは、御言葉によってそうあることができます。

牧野 信成(長野まきば教会)