賜物を主のために | 士師記 13章

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士師記 13章

「あなたは身ごもって男の子を産む。その子は胎内にいるときから、ナジル人として神にささげられているので、その子の頭にかみそりを当ててはならない。彼は、ペリシテ人の手からイスラエルを解き放つ救いの先駆者となろう。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 士師記 13章5節

賜物を主のために

13章から16章は、十二人の士師たちの最後に登場するサムソンについて記します。ご自身に背いたイスラエルを、主はペリシテというきわめて手ごわい敵の手に、それも40年の長きにわたって渡されます。このペリシテの支配からイスラエルを救い出すために主が立ててくださった士師がサムソンです。

サムソンの誕生のおり、主の使いが彼の両親に現れ、生まれてくる子はナジル人であると告げます。ナジル人。特定の務めのために聖別された人です。献身のしるしとして、ナジル人には髪の毛を切らない、酒を飲まない、死体に触れないといったことが求められました。

献身者に求められること。それはつねに御心を求め、御心に従って生きることです。サムソンは怪力で知られた人でした。しかし、人並みはずれた能力を持つことそのものが神の人の証明であるわけではありません。怪力も神の賜物です。その賜物を、ゆだねられた働きのために、御心にかなった仕方でいかに用いるのか。サムソンはその点を問われることになるのです。主は私たちにもこのことをお問いになります。

木下 裕也(岐阜加納教会)