主よ、遅れないでください | 詩編 70編

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詩編 70編

神よ、わたしは貧しく、身を屈めています。
速やかにわたしを訪れてください。
あなたはわたしの助け、わたしの逃れ場。
主よ、遅れないでください。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 70編6節

主よ、遅れないでください

この詩の詩人は、苦難の中にいます。助け出してほしいと言って神に訴えています。「命をねらう者」、「災いに遭わせようと望む者」、「はやし立てる者」が彼に害を加えようとしているようです。彼の苦難の具体的な様子はわかりません。害を加えようとする者たちも具体的な人間のことであるとは限りません。だからこそ、私たちは、自分の苦難にこの詩を当てはめることができます。実際いくつかの詩編でこの詩の言葉が引用されているのを見ることができます。

詩人は敵に取り囲まれる中で無力で孤独です。誰も彼を助けてくれません。救ってくださるはずの神さえ、いつまで経っても助けてくださいません。彼は「貧しく、身を屈めています」と自分の無力さと惨めさを訴えます。

しかし、その訴えは逆に、彼が神こそ頼るべきお方であると確信していることを示します。そして実際、神は必ず私たちの訴えを聞いていてくださり、どのような苦難からも必ず私たちを助けてくださいます。私たちは安心して神に「遅れずに助けてください」と訴えることができるのです。

長田 詠喜(新所沢伝道所)