エレミヤ書 14-15章
なぜ、わたしの痛みはやむことなく
わたしの傷は重くて、いえないのですか。
あなたはわたしを裏切り
当てにならない流れのようになられました。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 エレミヤ書 15章18節
預言者の苦しみ
牧野 信成(長野まきば教会)
なぜ、わたしの痛みはやむことなく
わたしの傷は重くて、いえないのですか。
あなたはわたしを裏切り
当てにならない流れのようになられました。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 エレミヤ書 15章18節
牧野 信成(長野まきば教会)
2018年11月の聖書日課をまとめて表示します。
「エレミヤ書」の聖書日課をまとめて表示します。
牧野 信成が担当した聖書日課をまとめて表示します。
背信のイスラエルに対する神の拒絶は厳しく、エレミヤには執り成しの祈りさえ禁じられます。モーセやサムエルが執り成したとしても駄目だ(15章1節)というのですから、もはや取りつく島がありません。民に告げられる裁きの言葉は、エレミヤをいっそう孤立に追いやります。人びとは偽預言者の語る、耳に心地よい話を好み、罪の責めを語る真の言葉には敵意を覚えるからです。
語っても語っても受け入れられず、国中の嫌われ者となって追い詰められたエレミヤは、自分の出生を呪い、神を訴え始めます。神に召されて語る光栄は、いつしか心の病に蝕まれ、召された初めに与えられた保護の約束も「当てにならない」とさえ思ってしまうようになりました。エレミヤの方に何か過失があったのかどうか分かりません。神の言葉を軽率に語ったことがあったのかもしれません。
この訴えに対して、神は「熟慮して語」れと告げられます(15章19節)。彼を再び立ち上がらせるために再び確かな保護を約束されます。人間に与えられた預言者の務めは過酷です。しかし、その苦難を通して神の真理が世に現れます。