サムエル記下 10章
ダビデは、「ハヌンの父ナハシュがわたしに忠実であったのだから、わたしもその子ハヌンに忠実であるべきだ」と言って、使節を遣わして哀悼の意を表そうとした。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』 サムエル記下 10章2節
曲解せずに
金田 幸男(西谷伝道所)
ダビデは、「ハヌンの父ナハシュがわたしに忠実であったのだから、わたしもその子ハヌンに忠実であるべきだ」と言って、使節を遣わして哀悼の意を表そうとした。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』 サムエル記下 10章2節
金田 幸男(西谷伝道所)
2015年10月の聖書日課をまとめて表示します。
「サムエル記下」の聖書日課をまとめて表示します。
金田 幸男が担当した聖書日課をまとめて表示します。
ここに登場するハヌンの父ナハシュは、サムエル記上11章1~11節に出てくるアンモン人の王であると言われています。そこにはサウルが王としてイスラエルの人々から推挙されるきっかけとなった出来事が記されます。
ダビデとナハシュの関係は聖書には記されていませんが、ダビデがイスラエルを統一する過程で、ナハシュはダビデと同盟関係を結んだのかもしれません。ダビデはナハシュから得た好意を忘れず、代わって王となったハヌンのために哀悼を示す使節を送ります。
しかし、それに対するアンモン人の仕打ちはまったくひどい扱いでした。ダビデの善意は曲解されます。その結果、イスラエルと、アンモン人とアンモン人に同調したアラム人連合軍との間で激しい戦闘が起こることになります。善意が善意として受け止められないこと、猜疑心、不信感、敵意はいつもあります。その結果は悲惨です。友情や信頼、同情などの感性に重きを置かないのはえてして世の常であるかもしれません。しかし、神の民はそうであってはならないのです。神の愛に生かされる民は隣人への愛にこそ重きを置きます。