キリストへの時間

人生の渇きを癒す水

放送日
2026年6月28日(日)
お話し
久保浩文(松山教会牧師)

久保浩文(松山教会牧師)

メッセージ:人生の渇きを癒す水

【高知放送】

【南海放送】

 おはようございます。愛媛県松山市の道後温泉近くにある、改革派松山教会の久保浩文です。

 6月もあと二日、この時期は、毎年のように熱中症予防として水分補給に努めるように呼びかけられます。暑さの厳しい外で作業される方はもちろんのこと、一日中室内で過ごす方も、水分補給は大切です。私の高齢の両親も、一日の大半をクーラーの利いた部屋で過ごすので、かえって喉の渇きを感じにくくなり、水分が不足しがちになります。

 人の命を保つために、水は欠かせないものです。でも今朝は、水は水でもちょっと違う、「生きた水」についてのお話をしたいと思います。
 
 イエス・キリストは、弟子達と様々なところに出かけて、神について、私達の救いについて、話をされました。ある時、イエス一行は、南のユダヤから北のガリラヤに向かって旅をしました。ガリラヤへの最短コースは、サマリアを通る道でした。しかし当時、ユダヤ人はサマリア人と交際はなく、普通はサマリアを避けて遠回りをしていました。ところが、イエス・キリストは、敢えてサマリアを通る道を選ばれました。

 サマリアのシカルという町に入ると、井戸がありました。弟子達は食べ物を買いに町へ行き、イエスは井戸のそばに腰をおろされました。時は正午ごろ、旅の疲れと照り付ける太陽に喉の渇きを覚えておられたその時、一人のサマリアの女が、水を汲みにやってきました。

 イエスは女に、「水を飲ませてください」(ヨハネ4:7)と言われました。一見、何の不思議もない、自然な成り行きに思えます。しかし、このサマリアの女にとって、これは、思いもよらない驚きの出来事でした。人目を避けて、この時刻なら誰もいないだろう、と思って来たのに、ユダヤ人とわかる旅人がおり、しかも、サマリア人の自分に、「水を飲ませてください」と声をかけてきました。

 彼女は即座に、「ユダヤ人のあなたがサマリアの女のわたしに、どうして水を飲ませてほしいと頼むのですか」(ヨハネ4:9)と尋ねました。すると、旅人から「もしあなたが、神の賜物を知っており、また、『水を飲ませて下さい』と言ったのがだれであるか知っていたならば、あなたの方からその人に頼み、その人はあなたに生きた水を与えたことであろう。」(ヨハネ4:10)という意外な答えが返ってきました。

 「生きた水」とは、水脈からこんこんと湧き出てくる水のことです。彼女が、皆が水汲みに来る涼しい時間を避けて井戸に来たのには、多くの事情がありました。イエス・キリストは、すべて御存じの上で、彼女に声をかけられたのです。彼女は戸惑いながらも、イエスと会話を続けました。「生きた水」という言葉が、疲れ、渇いた心に響いたのです。

 「わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る」(ヨハネ4:14)というイエスの言葉に対して、彼女は、「またここに汲みに来なくてもいいように、その水をください。」(ヨハネ4:15)と答えました。御言葉の本当の意味を理解しなかったように見えますが、少なくとも今、目の前にいる方が特別なお方であることを感じ取ったようにも思えます。

それからも会話は続き、ついに、イエス御自身から、「自分が、キリストと呼ばれるメシア(救い主)、その人だ」というお答えを頂きます。彼女は、自ら町の人々のところに出て行って、「メシアに出会いました」と話します。もはや、人目を避けてはいません。彼女は確かに、「生きた水」をいただいたのです。

 キリストとの出会いは、はじめは思いがけないものであるかもしれません。しかしキリストは、私達にわざわざ出会ってくださり、問いかけ続けて下さっています。ラジオの前のあなたも、どうか、イエスに出会って下さり、永遠の命に至る水を得て下さるように、と祈ります。

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※ホームページでは音楽著作権の関係上、一部をカットして放送しています。

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