8月7日(金) 列王下25章
ヨヤキンは獄中の衣を脱ぎ、生きている間、毎日欠かさず王と食事を共にすることとなった。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』列王記下 25章29節
およそ一年半にわたる包囲の末、ついに都の一角が破られました。ゼデキヤ王は夜中に逃亡を試みましたが、エリコの荒れ地で捕らえられ、バビロン王の前に引き出されました。目の前で息子たちを殺され、両眼をつぶされ、足枷をはめられてバビロンへ連行されます。その姿はユダの終わりの象徴です。神殿も王宮も民の家もすべて焼き払われ、堅固な城壁は取り壊され、残った民も根こそぎ連れ去られました。主がかつて御名を永遠に置くと言われた都エルサレムは、こうして数百年にわたる長い歴史の中に崩れ落ちたのです。
しかし列王記はここで終わりません。先にバビロンに連れ去られて三十七年牢の中にいた前の王ヨヤキンが、バビロンの新王エビル・メロダクの情けによって解放されます。獄中の衣を脱ぎ、手厚いもてなしを受け、王たちの中で最も高い位を与えられ、生涯にわたって食事を共にすることを許されます。この静かで小さな一場面が、列王記の最後の言葉です。
滅亡の廃墟の中に、一筋の光が置かれています。神はダビデの家系を絶やされなかった。裁きの書の末尾に、約束の継続をそっと記すこの筆致に、イスラエルの神の性質が凝縮されています。歴史を閉じるのは絶望ではなく、神の憐れみです。
【祈り】
主よ、どんな廃墟の中にも消えない希望を、あなたの憐れみの中に見出させてください。



