6月10日(火) 2コリント5章
だから、キリストと結ばれる人はだれでも、新しく創造された者なのです。古いものは過ぎ去り、新しいものが生じた。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』コリントの信徒への手紙二 5章17節
創世記には神の無からの、言葉による創造が記されています。神が「光あれ」と仰せになると、闇から光が輝き出ました(創1章3節)。それとまったく同じことが、キリストと結ばれた人間にも起こされるのです。
それは、キリストの力を借りることによってそれまでの自分を部分的に改良するといったことではありません。日本人になじみ深い思想に「みそぎ」がありますが、時々水をかぶって表面を洗い流せば、自分は変わらないままやっていける、というのではありません。救いとは、人間の根本的な変革です。それは、人間の宗教的熱心や敬虔によっては不可能です。ただ聖霊のみがなし得ることです。
新しい創造のためには「古いものは過ぎ去」らなければなりません。聖霊によってキリストに結ばれ、キリストと一つにされることによって、人は丸ごと新しくされるのです。それまで朽ちゆくものをもっぱら追い求めていた者が「見えないものに目を注」いで生きる者とされるのです(2コリ4章18節)。
古き人を葬り去り、新しき人を誕生させる神の恵みの御業に、私たちはあずかりました。神の似像としての、人間のすこやかな姿を回復させられたのです。死を見ない者、永遠の命を生きる者とされたのです。
【祈り】
あなたをあがめ、賛美し、聖霊の息吹を受けて生きる者としてくださった大いなる恵みに感謝いたします。