佐野直史(国立聖書教会牧師)
メッセージ:順境には感謝し、逆境には忍耐強く
おはようございます。国立聖書教会の牧師、佐野直史です。
聖書の中には、神様がすべてのものを創造されたことが記されていますが、それだけではなく、永遠のご計画に従って、今もそれを保ち、治めておられることが書かれています。これを、神の「摂理」の働きと言います。
聖書の教えの要約である「ハイデルベルク信仰問答」には、そのことについて次のように書かれています。
問「神の創造と摂理を知ることによって、わたしたちはどのような益を受けますか。」
答「わたしたちが逆境においては忍耐強く、順境においては感謝し、将来については わたしたちの真実な父なる神をかたく信じ、どんな被造物も この方の愛からわたしたちを引き離すことはできないと確信できるようになる、ということです。なぜなら、あらゆる被造物はこの方の御手の中にあるので、御心によらないでは 動くことも動かされることもできないからです。」(「ハイデルベルク信仰問答」第10主日・問28 吉田隆訳)
信仰問答は、私たちが神様の創造と摂理の働きを信じる時、逆境においては忍耐強く、順境においては感謝し、将来については神様の愛のご配慮を確信できるようになれることを教えています。それは、どんなものも神様の御手の中にあるので、その御心によらなければ、動くことも動かされることもできないからである、と語るのです。
信仰問答が語るように、私たちの人生には、順境の時のみならず、逆境の時を過ごすこともあるのだと思います。けれども、そのような時にも、「主イエス・キリストによって示された神の愛が私たちに注がれ、どんなものも、その愛から私たちを引き離すことはできない」(ローマ8:39参照)ことを、私たちは信じたいと思います。