佐野直史(国立聖書教会牧師)
メッセージ:すべてを保ち、治めておられる神
おはようございます。国立聖書教会の牧師、佐野直史です。
聖書の中には、神様が天と地とそこにあるすべてのものを造られたことが記されていますが、それだけではなく、永遠のご計画に従って、今もそれを保ち、治めておられることが書かれています。これを、神の「摂理」の働きと言います。
「摂理」と聞くと、ちょっと難しい言葉のように思いますが、それはもともと、「前もって知る」という意味の言葉です。ここでの「知る」とは、単に知識として知るということに留まらず、「見る」、「配慮する」という意味でもあります。
神様は、世界と私たち人を極めて良いものとしてお造りになりましたが、それだけではなく、世界と私たちにとって、最も良いことは何かということを前もって知っておられ、いつも目を留められ、最善の配慮をもって守り導いてくださる。それが、神様の摂理のお働きなのです。
私たちが世界を見渡し、様々な現実の問題と向き合う時、とても先を見通すことのできないことがあるかもしれません。私たちの日常の現実においても、未来に希望を見ることができないかもしれません。けれども、私たちが先を見つめられなくても、神様が先を見ていてくださる。神様は、世界と私たちの歩みの先を見つめ、最善の配慮をもって、守り導いてくださる御方なのです。
イエス様は、「二羽の雀が一アサリオンで売られているではないか。だが、その一羽さえ、あなたがたの父のお許しがなければ、地に落ちることはない。あなたがたの髪の毛までも一本残らず数えられている。」(マタイ10:29-30)と言われました。その父なる神が、今日も、世界の歴史と私たちの歩みとを、最善の配慮をもって守り導いてくださることを信じたいと思います。