あさのことば

沈黙する神

放送日
2014年5月19日(月)
お話し
小宮山裕一(ひたちなか教会牧師)

小宮山裕一(ひたちなか教会牧師)

メッセージ: 沈黙する神

 おはようございます。ひたちなか教会の小宮山です。
 聖書に記されている神様は、人々に話しかける神です。話しかける相手はある特定の個人であったり、民の指導者であったりするのです。現代においては、聖書によって人々に語りかけています。

 神様は語りかけるのと同時に沈黙する神でもあります。詩編の22編には神様に対する悲痛な叫びが聞こえます。
 「わたしの神よ、わたしの神よ なぜわたしをお見捨てになるのか。 なぜわたしを遠く離れ、救おうとせず 呻きも言葉も聞いてくださらないのか。」(2節)
 ここで、この詩人は神様に対して自らは見捨てられたと感じています。それまで近くにいていつも助けてくれた神様が、あたかも遠くにいってしまったかのように感じています。言うなれば、彼は裏切られたと感じているのです。

 神様はこの詩人を見捨ててしまったのでしょうか。神様は決してそのようなことをするお方ではありません。神はこの時、語りかけるのを止め、沈黙をしているのです。語りかけるのではなくて、沈黙の神としてこの詩人を見つめているのです。
 聖書が教える神様は、時に沈黙をなさいます。神に祈っても答えてくださらない。これは大変しんどいことです。しかし、神は沈黙しておられる。このことを知る時に与えられる忍耐は、やがて希望へと変えられます。こうした希望をもつことは信仰を持つことの醍醐味なのです。どうぞ、苦しい時にこそ、沈黙の神に思いを馳せてください。

コントローラ


自動再生されない方はこちらから再生(mp3形式)

新着番組

  1. エゼキエル8章 罪の悲惨さに対する神の怒り

  2. 剣を鞘に納めなさい~「アウシュヴィッツ生還者からあなたへ」より~

  3. ヤムおんちゃんの言葉「人間、得手不得手があって当たり前」

  4. あなたはイエスを誰だと言いますか(マタイによる福音書16:13-20)

  5. ヤコブ5章 主が来られる時まで忍耐しなさい