大きな喜びそれは真の平和 | ルカによる福音書 2章8-21節

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ルカによる福音書 2章8-21節

「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ルカによる福音書 2章11節

大きな喜びそれは真の平和

世はローマ帝国の支配する時代。ローマ皇帝が「ローマの平和」を唱え、暴力と抑圧によって民を支配し、それを「平和」と呼ぶ時代です。ユダヤの民は、その支配に疲弊していました。誰もが、この苦しみからの解放を願い、メシアの到来を待ち焦がれていました。

そういう時代に、主の天使が羊飼いたちに現れ、メシアの誕生を告げます。それは「大きな喜び」でした(10節)。単なる喜びではなく、「大きな」喜びです。これまで見たことも、聞いたことも、体験したこともないほどの喜びの知らせです。

なぜなら、いよいよ真の平和が訪れるからです。それは、暴力や抑圧による見せかけの平和ではありません。また、貧しい者や弱い者を踏み台として成り立つ、一部の者の安全保障のための平和でもありません。むしろ、貧しい者や弱い者が生き生きと、伸び伸びとできる平和です。

主イエスの誕生により、真の救い主による支配と平和が幕を開けました。見せかけの平和に苦しむ者たちへ、真の平和がもたらされました。私たちもそこに入れられています。これは大きな喜びです。今、私たちが抱える悩み、苦しみ、不満、悲しみ、すべてを包みこんでまだ余りある大きな喜びなのです。

【祈り】

天使が告げた喜びは、どれほど大きなものでしょう。どうか、私たちにその全貌をお見せください。

三川 共基(松戸小金原教会)