信仰から生じる愛を目指して | テモテへの手紙一 1章

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テモテへの手紙一 1章

わたしのこの命令は、清い心と正しい良心と純真な信仰とから生じる愛を目指すものです。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 テモテへの手紙一 1章5節

信仰から生じる愛を目指して

パウロはエフェソの教会を牧会させるために、テモテをそこに残してきました。そのテモテに宛てて書かれたのが、この手紙です。

パウロには具体的な心配がありました。それは、教会の「ある人々」が「異なる教えを説いたり、作り話や切りのない系図に心を奪われたり」していたことです。しかも、彼らは「律法の教師でありたい」と思っていました。彼らは旧約聖書に出てくる系図に対し、根拠のない思弁的・伝説的な解釈を施していたようです。パウロはそのような教えが教会にとって無益で、むしろ有害なものだとわかっていました。なぜなら、それは「信仰による神の救いの計画の実現よりも、むしろ無意味な詮索を引き起こ」すからです。一方、パウロの命令は、「清い心と正しい良心と純真な信仰とから生じる愛を目指すもの」でした。しかし、ある人びとはその目的からそれて、「無益な議論」の中に迷い込んでしまったのでした。

たとえ聖書を解釈した教えであっても、「無益な議論」しかもたらさないことがあります。その聖書の読み方が、あるべき目標からそれてしまっているからです。信仰から生じる愛、この目標に向かう「健全な教え」(10節)にとどまり、聞き続けてまいりましょう。

【祈り】

主よ、あなたへの信仰から生じる愛を目指して、御言葉を読み、聞き続けていくことができますように。

坂尾 連太郎(南与力町教会)