分け隔てすることなく恵みを分かち合う | 使徒言行録 6章

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使徒言行録 6章

そのころ、弟子の数が増えてきて、ギリシア語を話すユダヤ人から、ヘブライ語を話すユダヤ人に対して苦情が出た。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』 使徒言行録 6章1節

分け隔てすることなく恵みを分かち合う

使徒たちに対する迫害の中でも、主イエスに従う弟子たちの数は増えていきました。その一方で、エルサレムの教会の内部で、ギリシア語を話すユダヤ人から、やもめについて苦情が出ました。それは見過ごされていた貧しいやもめについての苦情でした。やもめたちのために毎日食事の世話をする必要があったのです。

このやもめたちは、決して故意に無視された人たちではなく、むしろ、いつのまにか置き去りにされた人たちでした。それは、いつの時代でも教会と社会の課題であるかもしれません。多くの場合、少数者の声としてそれは明らかになります。

使徒たちが、聖霊と知恵に満ちた良い証し人7人を選んだとき、「わたしたちは祈りと御言葉の奉仕に専念する」と言いました。しかし、それはただ教会の中で役割分担を明確にしたことによって万事がうまくいくようになったということではありません。どの言葉を話すユダヤ人であれ、生い立ち、貧富、身分等の違いがあったとしても、互いに分け隔てすることなく、日々、恵みを分かち合って生きる用意を与えられたことを意味します。

霊の糧も、肉の糧も、日々適切に分かち合う愛の奉仕が、いつの時代にも教会に求められています。

【祈り】

主よ、あなたは人を分け隔てなさいません。主の正義と公平が、教会と社会の隅々に行き渡りますように。

宮武 輝彦(男山教会)