若さと働きそのものを楽しめ | コヘレトの言葉 1章12節-2章26節、11章7節-12章2節

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コヘレトの言葉 1章12節-2章26節、11章7節-12章2節

若者よ、お前の若さを喜ぶがよい。
青年時代を楽しく過ごせ。
心にかなう道を、目に映るところに従って行け。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 コヘレトの言葉 11章9節

若さと働きそのものを楽しめ

ソロモン王のごとくふるまったコヘレトは、新たな知恵の境地に至ります。それは善悪二元論と因果応報を説く伝統的知恵とは異なります。神の御前に自分が良しとされるか否かは、神のみぞ知る。まして自分以外の誰かが良しとされるか否かなど知るよしもない。神が人を自由に裁量なさるなら、人も因果応報の呪縛から解放されて生きることができる。

コヘレトは、神からの賜物として「知恵と知識」を集めました。彼が特別に良い信仰と従順を示したからではなく、神からの自由な恵みを享受しただけです。彼はまた、神からのつらい務めとして「無知と愚か」を集めねばなりませんでした。彼が特別に罪深い人だったからではなく、神からの自由な召しに応えただけです。

自分の死後、労苦の結果や労働の業績が誰の手に渡るかも、神のみぞ知る。自分に知る権利はないし、未来を懸念する必要もない。むしろ自分には、神からの恵みの賜物を味わい、楽しむ自由がある。労苦そのものを味わい、労働そのものを楽しむ自由がある。これはすべての人に与えられる。だから若者よ、若さそのものを喜んで、働きそのものを楽しむがよい。

【祈り】

愛なる主よ、苦難の後に光を知り満足された方よ、あなたと共に労苦する喜びを味わわせたまえ。

二宮 創(太田伝道所)