力は弱さの中でこそ発揮される | コリントの信徒への手紙二 12-13章

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コリントの信徒への手紙二 12-13章

すると主は、「わたしの恵みはあなたに十分である。力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ」と言われました。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 コリントの信徒への手紙二 12章9節

力は弱さの中でこそ発揮される

私たちはそれぞれに弱さを抱えています。体や心の弱さゆえに行き詰まることもしばしばあるでしょう。パウロはさまざまな苦労を数え上げた上で、「思い上がることのないようにと、わたしの身に一つのとげが与えられました」と語ります(7節)。この「とげ」は、私たちが想像するような小さなとげではなく、ギリシア語によると、刺し貫く鋭さをもち、落胆させるほどの痛みをもたらすものでした。ですから、「離れ去らせてくださるように」と、とげが取り除かれることを強く願いました。

しかし、そこで主が語りかけられます。「わたしの恵みはあなたに十分である。力は弱さの中でこそ十分に発揮される」と。弱さによって、自分の力ではなく、主に依り頼みながら歩む方向へと変えられます。キリストの力が発揮されるために、弱さもまた恵みとして与えられているのです。

パウロは痛みがありながらも落胆せず、「喜んで自分の弱さを誇り」、「弱いときにこそ強い」と確信していました(9、10節)。それは、「比べものにならないほど重みのある永遠の栄光」(4章17節)を見つめていたからです。慰めを豊かに、恵みを十分に与えてくださる愛と平和の神が私たちと共にいてくださいます。

【祈り】

弱さを含めて、与えられている恵みに感謝しつつ、主の栄光に目を注ぎ続けられますように。

古澤 純人(徳島教会)