律法を持つ者も持たない者も | ローマの信徒への手紙 2章1節-3章20節

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ローマの信徒への手紙 2章1節-3章20節

神は人を分け隔てなさいません。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ローマの信徒への手紙 2章11節

律法を持つ者も持たない者も

律法―神の言葉を守り行うことにより、人は命に至る。これは聖書全体が示す原則です。しかし全人類は始祖アダムにあって罪に堕ち、生まれながらに律法に背く者です。この点はユダヤ人も異邦人も同じです。

神の選びの民であるユダヤ人には律法が与えられました。しかし、ほかならぬその律法が彼らの罪の姿を浮き彫りにしました。彼らは律法を守ることに熱心でしたが、律法の条文を厳格に守ることに意を用いるのみでした。人の心の奥底を問うことをしませんでした。けれども律法は人の内なる心を問うのです。外側では律法を守っていても、心の中では人をさばいている。高ぶっている。この人間の分裂した状態を問います。

律法を与えられなかった異邦人はどうであったでしょうか。律法を持たなくとも、実は彼ら自身の心の中に生まれながらに律法が刻みつけられていました。異邦人といえども神の被造物です。このことは堕落後も変わりありません。彼らもまた「内なる」律法により、その罪の姿を糾弾されることになります。

ユダヤ人も異邦人も等しく罪人です。ユダヤ人にも異邦人にもキリストの救いが必要なのです。

【祈り】

わたしもまた罪人であることを、御言葉の真理によって教え示してください。アーメン。

木下 裕也(岐阜加納教会)