取り消されない救い | エステル記 8章

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エステル記 8章

「王の名によって書き記され、王の指輪で印を押された文書は、取り消すことができない」。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 エステル記 8章8節

取り消されない救い

ハマンは木につるされて死にました。しかし、危険が去ったわけではありません。王によって出されたユダヤ人の絶滅の文書はまだ有効だったからです。王の印が押された文書は取り消すことはできません。そこでエステルは、再び王に涙を流しながら訴えます。すると、王が思いがけない言葉を語ります。新しい文書を書き記し、指輪で印を押せと。さらにこう付け加えます。「王の名によって書き記され、王の指輪で印を押された文書は、取り消すことができない」(8節)。

こうして新しい王の文書が作成され、伝令によって各地に伝えられます。取り消すことのできない、神の民の救いの知らせです。ユダヤ人たちはこの知らせを聞いて宴会を開いて喜び祝います。滅びが救いに、死が命に変えられました。神の御業です。

聖書のいのちの救いの物語は、今、私たちにも伝えられています。主イエス・キリストの十字架と復活です。キリストの死によって私たちは救われました。この救いの言葉こそなにがあっても取り消されません。この救いの恵みを覚えて感謝し、喜び祝いましょう。

橋谷 英徳(関キリスト教会)