エステル記 4章
「この時にあたってあなたが口を閉ざしているなら、ユダヤ人の解放と救済は他のところから起こり、あなた自身と父の家は滅ぼされるにちがいない。この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 エステル記 4章14節
この時のためにこそ
橋谷 英徳(関キリスト教会)
「この時にあたってあなたが口を閉ざしているなら、ユダヤ人の解放と救済は他のところから起こり、あなた自身と父の家は滅ぼされるにちがいない。この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 エステル記 4章14節
橋谷 英徳(関キリスト教会)
2021年9月の聖書日課をまとめて表示します。
「エステル記」の聖書日課をまとめて表示します。
橋谷 英徳が担当した聖書日課をまとめて表示します。
ユダヤ人絶滅のハマンの奸計を知ったモルデカイは、衣を裂き、荒布を着、灰をかぶり、叫び、王の門にまで行きました。やがてこのことが宮殿にいたエステルの耳にも入ります。彼女は侍従ハタクをモルデカイのもとに送り、事情を聞かせます。モルデガイはハタクを通してユダヤ人の危機を伝え、王に寛大な処置を願い出るようにと願います。しかし、王妃であっても王の召しを受けずに王のもとに行くと、必ず殺されることになっていると困難を伝えます。これを聞いたモルデカイはエステルにこう呼びかけます。「王宮にいて無事だと考えてはいけない。…この時のためにこそ、あなたは王妃になった」と。
決定的な言葉です。この言葉によってばらばらに見えていたことが一つにつながり、進むべき道が示されます。私たちも人生の旅の途中で、「あのことはこの時のためだったのか」と気づくことがあります。その時、人生を再発見し、生きる意味を受け取りなおします。生きて働いておられる神との出会いの瞬間です。試練や悩みにも必ず意味があります。今はわからなくても、「この時のためだった」とわかる日が、やがて必ず来ます。