ユダの王マナセ | 列王記下 21章

RCJメディアミニストリー「ふくいんのなみ」のトップページへ戻る

列王記下 21章

マナセは主の目に悪とされることをユダに行わせて、罪を犯させた。彼はその罪を犯させたばかりでなく、罪のない者の血を非常に多く流し、その血でエルサレムの端から端まで満たした。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 列王記下 21章16節

ユダの王マナセ

ヒゼキヤの跡を継いだマナセは、55年間、王位に君臨しました。それは、ヒゼキヤが取り除いた偶像の祭壇を再建し、異教の祭儀を取り入れ、「主の目に悪とされることを数々行って主の怒りを招」くものでした(6節)。

自らが罪を犯すだけでなく、「マナセは主の目に悪とされることをユダに行わせて、罪を犯させ」ました。「彼はその罪を犯したばかりでなく、罪のない者の血を非常に多く流し、その血でエルサレムを端から端まで満たし」ました。これは、「主がイスラエルの人々の前で滅ぼされた諸国の民よりも更に悪い」有様であり(9節)、罪はついにここに極まれりと思わされます。こうして、約百年後のバビロン捕囚とユダ王国の滅亡をもたらした大きな原因がこのマナセの罪にあることが示されています。

どうしてここまで、と思うかもしれません。指導者の責任の重さということもあるでしょう。ここに書き留められているのは人間の罪の極みです。人はここまで罪に傾くことがあるのです。自分もこのような罪を抱える身であることを認めることが私たちに求められています。

遠山 信和(静岡教会)